私の元旦那(25)は若干抜けているというか、少々デリカシーがない。


昔も、「本当に駿太は脚が長いよね!」と短足の先輩から褒められた際に「いや、僕はズボンの履き方がうまいだけですよ〜!」と真面目な顔して答えていた。どんな謙遜の仕方なんだ。


先日も娘の頭の匂いを嗅いで、「めっちゃ良い匂い〜!うわ〜!めっちゃいい匂いだ〜!なんかの匂いに似てる〜!なんだっけコレ」と一人で騒ぎ出したかと思えば、「あ!なんの匂いか分かった!死んだウチのインコの匂いだ!懐かしい〜」と耳を疑う台詞を吐いた。


「お前はなんちゅーこと言ってんだ?」と私が呆れ気味に尋ねると「インコの頭って良い匂いなの知らない?」と平然とした顔で答えてきた。




そういう問題じゃないんだよ。


お前ん家の死んだインコの頭の匂いは本当に良い匂いだったのかもしれないが、たとえそうだったとしても、"インコの頭の香り=娘の頭の香り"という図式を作るのはやめてくれないか。


インコの頭がメープルシロップやクロエの香水と同じくらい良い匂いだったとしても、その表現だけはやめてくれないか。