先日、先行研究について調べ何本かの論文を読みました。

 

〇集合住宅の住戸の間取りと居住者の生活評価の関連性

東京通勤圏で集合住宅を利用している核家族の生活評価について、部屋数や間取り、リビングと玄関の距離や窓の数等との関連性について述べている。空間の広さや窓の数などは幸福度との関連が見られた。また、広い/狭い、窓が多い/少ないといった項目で、どちらかに評価が偏るのではなく一長一短という結果になったのが興味深かった。これを応用し、部屋の利用方法を想定した上でどのような効果を得たいかを定め、空間設計に活かすことができると考えた。

 

〇「家具配置が室内空間の広さ感に与える影響について」

家具配置によって部屋が広く見えるなどの心理的な面に着目している。シュードネグレクト効果(右視野よりも左視野を重視しがちな人間の認知傾向のこと)が空間の広さ感に影響していることが示唆された。入口から見て左側を広く確保し、家具は奥に向けて背の高いものから低いものの順に並べると、錯視効果で部屋を広く見せることができる。模型を用いた実験を行っており、実際に研究を進める際には簡易模型を作った上で研究を進めることを視野に入れたい。

 

 

家具配置による広さ感の違いに興味があるため、この内容をメインに研究を進めたいです。家具配置だけでなく、壁紙やインテリアスタイル、照明との関連性も気になりました。それだけだと先行研究と同じ内容になってしまうため、独創性や社会的意義の面で工夫が必要だと考えています。

社会的意義の面では、当初ワンルームを効率よく使う方法を考え一人暮らしの人に提案するといったことを考えていましたが、狭い展示スペースでどのように展示物を配置するか等広く応用できると考えました。

独創性に関しては現在考え中ですが、自身の興味のある分野と関連させることを前提にして決めていきたいと思います。