次世代コンクリートの研究作業補助。皆さんはこれを聞いて何を思いうかべるだろうか。次世代だから未来につながるコンクリートの研究かなあ。とかはたまた砂や砂利、セメントとかを一切使わないでドラゴンボールのぽいぽいカプセルのような何かが作用してできるセメント?
そんなことはないだろう。とか考えながら興味をひかれてはいった会社でした。皆さんもご存じ清水建設の研究所の話です。約二年くらいお世話になりました。コンクリートの現場にいたので何でも分かっていると思っていたのですがコンクリートのことを一ミクロンも知らないと気づかされました。表面湿潤状態とは何のことからわかるかな。私は最初何のことやら意味が分かりませんでした。答えは砂や砂利の表面を水で湿らせている状態のことです。その状態にして20度に管理された部屋でラップをかけて用意する。なんか料理みたいですね。そのほかにもあります。セメントや水も細かい設定がありました。と現場員だったらまず経験しないことを毎日毎日研究員さんに言われたことをコツコツ積み上げていく。なにが失敗なのか何が正解なのか分からない。ある程度の目測はついているのだろうけどどのような結果になるのかは誰も分からない。人生と同じかもしれない。やらなくてはだめだし、結果は誰も分からない。やるしかないって感じだ。現場というよりも大学時代の研究室に似ている。毎日、茅ヶ崎海岸の水難事故の件数を新聞から拾ったり、表にまとめたり、計算プログラムに数字を落としたり、朝9時から夜の11時まで地道にコツコツと半年間にわたって。なんでも大変だ。
ってなんの話をしていたのだっけ。そう次世代コンクリートというのは高層ビルに使用する。高強度のコンクリートのことです。サイコロ上のコンクリートに象が乗っても壊れないぐらいの強度(150N/mm)です。当時で150Nなので今では200N以上くらいいっているのではないかなあ。練りあがった状態はトルコアイスのように伸びちじむ形状のコンクリートです。
研究室といえども体力勝負の仕事でした。コンクリートの試験をどの現場でもするのですが研究所ではコンクリートを練り上げるごとに行います。各自役割が決まっていて,
表面湿潤状態の砂と砂利(君津産)を用意する人、セメント倉庫より20度以内で保管されていたところから試験場に持っておいておく人。水はただの水道水だけど大きいバケツを用意してはかって用意していく人。など前日まで計量だけ終了しておき段取りよく試験を始められるように用意しておく。テニスボールが入っている缶ぐらいの試験体を作成する。それを一日セメントが固まるまでおいておき、次の日になったら缶切りをして表面だけ研磨する。それを行った後に、水槽に入れて保管しておく。たぶん、建築を知っていない人には少し難しい話なので何のことか分からないだろうけど、非常に手間暇がかかってます。
それで固まった次の日、一週間たった日、一か月たった日、三か月と半年とその都度、アムセラーという機械で圧縮試験をする。一日に40体くらい試験をする。時間として半日強かかる。ものすごく気の長い仕事なのです。
実は、現場で生コン車とポンプ車が止まっているときは日に三回位コンクリート試験を行っている。プラント工場で生コン車を出すごとにコンクリート試験を行っている。見ていると簡単そうにみえるのだがものすごく細かい腕が必要なことを行っているのです。監督は知っていなくてはならないのですが新人や怠けている人は全く分からない。。。建設をかじっていない人は何のことやらわからない。でも家はそんな風にしてできている。お金がかかって立っている。正直、なんでそんなにかかるのかが今でも不思議である。しかし、
周りにかかる迷惑や柄の悪いおじさんや若物ばかり出入りする。お金がかかる理由はそこにあるような気がする。日当1万5円の土工のおじさんに、1万8千円の鳶の若者。2万円以上のタイル屋、左官屋のおじさん、監督だって一か月50万~70万かかっている。
妥当ではないがしょうがない部分があるような気がする。また大きなメーカーなんかは営業費にお金がかかっている宣伝や町にある展示場、研究室など。
何にも知らない人は別気にもしないようだけど、なかなか知ると面白い世界だと思う。
本来、木造の一戸建て二階位のものだと材料手間込みで1千万位で建てられるらしい。
それと設計や監督の手間に一千万、あとは宣伝費や修繕費用などに800万。計2800万
それに土地代東京だと6,7千万くらいがかかるのではなかろうか。
なぜそこにそんなに使うのかが訳が分からない。正直、中古マンションにして中をリノベーションしたほうのがカッコいい家に住める。
いやはや、また、脱線してしまった。時を戻そう。。
そう、あれはグループで研究の手伝いではなく、初めて独り立ちして研究員さんと一緒に現場に行き一人で研究をしなくてはならなかった。練習不足や知識不足で研究が失敗してしまったのです。今から考えれば、もっと会社に残って自主練をしていればよかった。
電車の中でこれでもかってくらい叱られた。それはそうなんだ。研究費によって自分の給料が支払われているから失敗は許されないのだ。研究者は結果が求められていて失敗など許されないのだ。たぶん、自分を叱った研究者さんはグループ長にめちゃくちゃ叱られたことだろう。大手でも中小でも失敗はつきものだ。失敗なくして成功はないのだ。エジソンは失敗を1万回繰り返した。それでも失敗したら10001回目に成功すると言っている。大学の研究室の先生も論文発表を100回やればなんとかなるとか不思議なことを言っていたのを思い出す。今もそのような気持ちで頑張りたいものである。