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タカクラジ「『ここに葦原中国を平定した時に使った太刀、【布都御魂(ふつのみたま)】がございます。この太刀を代わりに降ろしましょう』」
イワレビコ「な、なるほど…!でもどうやって…?」
タカクラジ「『雷で、タカクラジの倉の屋根に穴をあけ、そこから落とし入れましょう』と」そうして…。ズガーン!!タケミカヅチの手によって、タカクラジの倉に、聖剣『布都御魂』は降ろされた。
タカクラジ「そうしてタケミカヅチ様が、夢の中で私に仰るのです。
『タカクラジよ。お前の倉に聖なる太刀を降ろした。その太刀を天の御子に届けるのだ』と。
そうして実際に倉に行ってみると、この太刀があった…ということなのです…。
その太刀を受け取ると、導かれるように進んで、自然とこの場所に足を運んでいました」
イワレビコ「そ、そうか…!とにかく助かった!!ありがとう!!」
ちなみにこの聖なる太刀『布都御魂』は、
あの国譲りの争いの際に、
タケミカヅチが逆さに立てて、その切っ先の上に胡坐をかいていた剣であり、
現在その伝説の剣は、奈良県天理市にある、『石上神宮』に鎮座しているという。
その剣を得たイワレビコは、高天原最強の武神タケミカヅチの力を得て、より大きくパワーアップした。
カムヤマトイワレビコの快進撃が始まる。
イワレビコ「ありがとう!タカクラジ!では我々は先を急ぐ!!」
タカクラジ「あっ!ちょっと待ってください!!」
イワレビコ「?」
タカクラジ「もう1つ、タカミムスヒ様からの言い伝えがございます。
『これより先は今回のように荒ぶる神が多い故、その苦難を避けるべく、天の遣いを遣わそう』」
タカクラジがそう言って天を見上げると、同時に普通のカラスの数倍はあろうかという、
大きさのカラスが、辺り一面を輝かせながら、ゆっくりと舞い降りてきた。
イワレビコ「こ、このカラスは…?」
タカクラジ「これは『八咫烏』。この先しばらくは八咫烏が飛び行く後を、ついていってください。
そうすると大きな苦難に遭遇することなく、道が拓けていくことでしょう」
タカクラジがそう言うと、八咫烏は羽を広げて、フワッと飛び立った。
イワレビコ一行はその後を追うように、旅を再開した。
ちなみにこの、カムヤマトイワレビコの窮地を救ったタカクラジは、
その後、越後の弥彦という地に移動し、
その地で農業・漁業・製塩・酒造の才を発揮し、その地を護る神になったという。
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