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聖なる剣の意思に任せるまま、イワレビコは、辺りの木々を薙ぎ払った。

イワレビコ「はーーーーーー!!!!!!」

すると、その瞬間に荒ぶる神は、聖なる剣の力によって滅ばされ、消滅してしまった。

新たな力を得た、イワレビコの勝利だった。

改めて、イワレビコはタカクラジに礼を言った。

イワレビコ「すまない。そなたが現れなかったら、今頃どうなっていたか…」

タカクラジ「私ではありません」

イワレビコ「?」

タカクラジ「これは天の意思です」

イワレビコ「天の…?」

タカクラジ「えぇ、私は昨晩夢を見ました。夢の中に高天原の神々が現れ、倉の中の剣を、天の御子に届けるようにと告げられた夢でした」

イワレビコ「どういうことだ?詳しく聞かせてくれ」

タカクラジ「最初に現れたのは、アマテラス様とタカミムスヒノカミ様でした。その二柱の神がタケミカヅチ様を呼んで、話をしている姿が見えたのです」

イワレビコ「何と!?あの『高天原最強の武神』タケミカヅチ様を!?」

タカクラジ「えぇ。その中で二柱の神がタケミカヅチ様に仰るのです。

『タケミカヅチよ。葦原中国は大変騒がしいようである。我が御子が困難にぶつかり、苦しんでいるようだ。

以前に見事、國譲りを成し遂げた、そなたが今一度地上へ降りて、御子に力添えをしてはもらえないだろうか?』と」

イワレビコ「おぉ…何と光栄な…」

タカクラジ「それに対して、タケミカヅチ様がこう答えられました。『私が降りる必要はないと考えます』」

イワレビコ「(何や、来てくれへんのかい…)」

タカクラジ「何か仰られましたか?」

イワレビコ「い、いや!!な、何も!!続けてくれ!!」

タカクラジ「『ここに葦原中国を平定した時に使った太刀、【布都御魂(ふつのみたま)】がございます。この太刀を代わりに降ろしましょう』」

イワレビコ「な、なるほど…!でもどうやって…?」

タカクラジ「『雷で、タカクラジの倉の屋根に穴をあけ、そこから落とし入れましょう』と」

…。
……。
………。
…………。

イワレビコ「お主…災難だったな…」

カクラジ「えぇ、まぁ仕方ないですよ…。天の意向ですから…。宝くじでも当たったら修理しときます…」

とは言わなかったであろうが、そうして…。

ズガーン!!

タケミカヅチの手によって、タカクラジの倉に、聖剣『布都御魂』は降ろされた。


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