◼初めましての方はこちら☆

これは2017年夏に連載していた、
『スサノオと日本の神を巡る旅』の、
再連載です☆

荒川祐二で~すウインク

スサノオで~すグッ

小春「…♪」

影狼「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スサノオと日本の神を巡る旅」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神話が息づく町。

 

宮崎県高千穂(たかちほ)町。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らはそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「イザナギ、イザナミ、

 

住吉三神、宗像三女神を終えて、

 

 

次の古事記ゆかりの地は…、

 

宮崎県ですか」

 

 

 

 

 

 

 

ス「何や、その不服そうな顔は?」

 

 

 

 

 

 

 

あ「遠い」

 

 

 

 

 

 

ス「しゃあないがな(笑)

 

 

俺たちだけやったらパッと行けるのに、

 

お前が人間やから悪い」

 

 

 

 

 

あ「まぁそうなんですけど~~」

 

 

 

 

 

そんなことをブツブツ言いながら、

 

 

高千穂町に到着した僕らは、

※そこら辺はお昼のブログを見てね☆

 

 

 

 

 

 

 

今回の旅の一番の目的地、

 

『天岩戸(あまのいわと)神社』に到着した。

 

あ「僕、実はここ2回目なんですよ」

 

 

 

 

ス「あ、そうなん?

 

じゃあこれも見たことあるやろ?」

 

 

 

 

スサノオが指差した、

 

そこには…?

 

 

 

 

あ「アメノタヂカラヲ…さんですね。

 

 

 

 

 

ス「そう。どんな神か知ってるか?」

 

 

 

 

 

あ「あなた(スサノオ)が、

 

高天原でしでかした横暴に、

 

怒ったアマテラスが洞窟の中に閉じこもってしまった。

 

 

世界から太陽が消えたことを嘆いた、

 

八百万の神々」

 

 

 

 

 

ス「俺がしでかした横暴って、言い方やめろや(笑)」

 

 

 

 

 

あ「(笑)

 

 

とにかく、

 

それを何とかしようと、

 

 

知恵の神 オモイカネを始めとした、

 

神々が会議をした場所が、

 

 

ここ天岩戸神社にある、

 

『天安河原(あまのやすがわら)』。

 

 

その時、

 

アマテラスが閉じこもっていた、

 

洞窟を塞いでいた大岩を投げ飛ばした神…、

 

 

それがこのアメノタヂカラヲ…さん」

※ここら辺の話をより詳しく知りたい方はこちら☆

 

 

 

 

 

ス「正解。

 

 

それでは副賞に、

 

『実際にアメノタヂカラヲに投げ飛ばされてみよう旅行』

 

のプレゼントです!」

 

 

 

 

あ「やめろ(笑)

 

 

だってこの人(神)、

 

この岩を宮崎から長野(戸隠)まで、

 

投げ飛ばしたんやろ(笑)

 

 

 

 

ス「そうそう(笑)

 

今で言う、1200キロ(笑)

 

 

 

 

あ「死ぬわ(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなを話しながら、

 

本殿にて参拝。

ペコリ、ペコリ、パンパン、ペコリ。

(二礼二拍手一礼)

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

希望者に実施してくれるという、

 

宮司さんの案内と説明による、

 

実際に、

 

『アマテラスが隠れてしまっていたという天岩戸の遥拝』へ。

※ここからは写真厳禁。

 

 

 

その遥拝所から谷を越えて見据えた、

 

天岩戸の洞窟のイメージをお伝えすると、

 

こんな感じ。

 
 
 

※他の似た風景をイメージとして掲載しています。

 

あ「天岩戸…。

 

すんごい森に囲まれてますよね……」

 

 

 

 

ス「あぁ、何人たりとも近寄ってはいけない神域。

 

それが天岩戸。

 

 

ちょっと怖い話したろか?」

 

 

 

 

あ「?」

 

 

 

 

ス「昔な…、

 

 

あそこに何とかよじ登ろうとした人間が、

 

何人かおってな…」

 

 

 

 

あ「いそうだよね(笑)

 

チャレンジャー(笑)」

 

 

 

 

 

 

ス「全員死んでんねん」

 

 

 

 

 

 

あ「ヒエッ!!」

 

 

 

 

 

 

ス「まぁいくら神々は基本優しいとはいえ、

 

やっぱり最低限のやっていいこと、

 

悪いことはあるわな。

 

 

基本やったらあかんと言われることは、

 

やったらいかん」

 

 

 

 

 

 

あ「なるほど…肝に銘じておきます……」

 

 

 

 

 

 

そうして、

 

参拝を終えた僕らが次に向かったのは、

 

 

天岩戸神社西本宮から、

 

歩いて約10分。

 

 

神々が実際にアマテラスを救い出すために、

 

会議をした場所と言われている、

 

 

 

 

 

『天安河原(あまのやすがわら)』。

 

 

 

 

歩きながら、

 

僕らは話をする。

 

 

 

 

 

あ「僕、ちなみに初めて神さまの存在を感じたのが、

 

この場所です」

 

 

 

 

ス「そうなん?何で?」

 

 

 

 

あ「前来たときなんですけどね、

 

入った瞬間にもう神々しすぎて、

 

『あ、ここに神さまいるわ…』って、

 

思えたんですよね」

※その時の写真

 

 

 

 

ス「まぁ確かに、

 

ここはそういう場所でもあるわな」

 

 

 

 

あ「そういう場所で『も』…?」

 

 

 

 

 

そうしてスサノオと話しながら、

 

自然溢れる川辺の道を10分。

 
 

着いたのがここ、『天安河原』。

 

あ「はーーー。

 

やっぱり綺麗…」

 

 

 

 

 

ス「ちょっと待て」

 

 

 

 

 

あ「?」

 

 

 

 

ス「お前の傍に影狼しっかり付けとけ」

 

 

 

 

スサノオのその言葉とともに、


 

眷属(神の使い)の影狼が、

 

僕を守るように、


ピッタリと寄り添う。

 

 

 

 

ス「あれ、見てみ」

 
 
 
 

あ「積み重なった石、石、石…」

 

 

 

 

ス「ここは元々は、

 

確かに神々が集まった神聖な場所やったけど、

 

いつからか、誰が始めたんか知らんけど、

 

 

石を積み重ねて、

 

願い事をしたら叶うみたいなのが広まった」

 

 

 

 

あ「確かに…。

 

 

前はあまり気にしなかったけど…」

 

 

 

 

 

 

そうして改めて見てみると、

 

 

その石たちからは、

 

あまり良いエネルギーを感じなかった。

 

 

 

 

 

 

ス「人間が願いを持つ時には、

 

同時に低級霊や魔物も寄って来やすい。

 

 

願うということは同時に、

 

『何かにすがりたい』っていう思いが、

 

出てくるんやろな」

 

 

 

 

 

あ「…すがりたい…か…」

 

 

 

 

 

ス「その心の隙間を狙って、

 

魔物や低級霊というものは集まってくる。

 

 

皮肉にも、

 

ここには大量の人間の願い事が集まったことで、

 

 

そういう悪いものも、

 

同時に集まってしまってるんやわな」

 

 

 

 

 

あ「こんなに綺麗な場所なのに…?」

 

 

 

 

 

ス「魔物は綺麗な顔を見せて、

 

現れる場合もあるからな。



ここに来る人間の状態によって、


神か魔か。


この場所は、


どっちが現れるかも変わる。



まぁ俺がおるから大丈夫やけど、


念の為、しっかり影狼を横に付けとけ。



小春も離れさせるな」





あ「はい、わかりました」





そうして影狼と小春を従えて、

 

気を引き締め、

 

天安河原に入る。





そこにあった社の前に立つと…






?「スサノオ様…?」






その言葉の方向を見ると、

 

そこには…?






※イメージイラスト by AYUMI

 

ス「おう、オモイカネ」









知恵の神、オモイカネノカミがそこにいた。








スラリとした体形。

(イメージイラストは、敢えて可愛く書いてもらってるけど)

 

聡明そうな顔。

 

落ち着いた声色。








正しくアマテラスを救い出すために、

 

日本で初めて『祭り』を考案した。

 

 

『知恵の神』を名乗るにふさわしい、

 

神の姿がそこにあった。

 

 

 

 

 

ス「似たような『学問の神』でも、

 

誰かさんと大違いやな」

あ「(笑)」

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「お久しぶりです、スサノオ様。

 

今日は急にどうされました?」

 

 

 

 

 

ス「いや、特に用はない。

 

 

今こいつ(荒川祐二)と一緒に、

 

日本の神に会いに行く旅に出ててな。

 

 

久しぶりに会いたくなった」

 

 

 

 

 

オモイカネ「それは光栄です。

 

呼んでくだされば、こちらから伺いましたのに…」

 

 

 

 

 

 

オモイカネは礼儀正しく、

 

スサノオに頭を下げる。

 

 

 

 

 

 

 

やはりスサノオはアマテラスの弟だからか、

 

一つひとつの態度と言葉に、

 

最大限の注意を払っているように感じる。

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁ、いいやんけ。

 

 

そんな固くなるな。

 

久しぶりに会えて嬉しいわ」

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「他の神々もお呼びしましょうか?

 

 

ここは私を始めとして、

 

『八百万の神々』を祀る場所。

 

 

呼ぼうと思えば、

 

アメノタヂカラヲも、アメノウズメも、アメノコヤネも…」

ス「いい、いい。

 

 

こっちから会いに行くから、

 

気ぃ遣わんといてくれ。

 

 

気を遣われるのは苦手や」

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「…分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

そう言って、

 

オモイカネは再び頭を下げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、

 

オモイカネの、

 

一つひとつの態度に疑問がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

古事記では、

 

 

スサノオが高天原で、

 

田んぼを壊したり、

 

汚物を神殿に巻き散らかしたり、

 

 

そういった悪行を積み重ねたせいで、

 

アマテラスが引きこもったと言われている。

 

 

 

 

 

そうであれば、

 

 

スサノオはオモイカネたち神々から、

 

恨まれていて然るべき。

 

 

 

 

 

なのに、

 

この明らかにスサノオに、

 

敬意を払った態度はなんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり、

 

最高神アマテラスの弟…だから…?

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁ、とりあえず元気そうで安心したわ

 

久しぶりに顔見れて良かった。

 

 

もう行くわ」

 

 

 

 

 

 

あ「え!?もう!?

 

なにも話してないですけど!?」

 

 

 

 

 

ス「なんや(笑)

 

お前が話したいんやったら、

 

話しとけ(笑)

 

 

俺はそこらへんウロウロしとく」

 

 

 

 

 

 

あ「えっ!?ちょっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局イザナギの時と同じように、

 

僕は、初めてのオモイカネと対面。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「こ、こんにちは」

 

 

 

 

オモイカネ「初めまして、オモイカネノカミです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変わらず、

 

僕にも礼儀正しく、

 

接してくれるオモイカネ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「な、何か、話したいことと言われても、

 

あれなんですけど…(笑)」

 

 

 

 

オモイカネ「?」

 

 

 

 

あ「へ、変なこと聞いてもいいでしょうか?」

 

 

 

 

オモイカネ「何でしょう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「スサノオさんって、

 

 

あなたたちから見て、

 

どんな神さまなんでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「どんな…とは…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「あ、いえ…変なこと聞いてしまって、

 

すみません…。

 

 

皆さんはスサノオさんに、

 

『天岩戸隠れ』の話で、

 

迷惑を掛けられた側なんじゃないかと、

 

僕は思っていて…。

 

 

なのになぜ、

 

こんなに敬意を払ってらっしゃるのかなと思って…」

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「あ、変なこと聞いてすみません…」

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「いえ…、

 

この現代でどのように、

 

 

我々日本の神々の物語が伝えられているかは、

 

私は詳しく存じ上げませんが…。

 

 

我々神々は、

 

スサノオ様に心より感謝をしております

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「感謝?」

 

 

 

 

 

 

 

 

意外な言葉だった。

 

その真意は一体?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「スサノオ様が起こした行動によって、

 

我々も、気付かされたことがあります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネのこの言葉に、

 

 

再び、

 

イザナギさんと月読さんが言っていた、

 

『スサノオの本当の正体』の言葉が、

 

脳裏に甦る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「それは…なぜ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「あの事件が起きて、

 

アマテラス様がお隠れになり、

 

 

その時、我々は初めて気づきました。

 

 

その存在の偉大さに、大切さに。

 

 

そして、

 

それまでどこかバラバラだった八百万の神々が、

 

『天岩戸隠れ』で初めて、一致団結をしたのです」

 

 

 

 

 

 

あ「……」

 

 

 

 

 

オモイカネ「スサノオ様が一体どういう意図を持って、

 

あのような行動をしたのかは、私にはわかりません。

 

 

 

ただあの『悪事』と言われる行動には、

 

何かの意志があったような気がしてならないのです

 

 

 

 

あ「そうですか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネ「私には今はそれ以上のことは、

 

分かり兼ねます。

 

 

ただ結果論かもしれませんし、


私の思い違いでしたら、


お恥ずかしい話ですが…

 

 

 

 

 

あ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「お~い!うすらハゲ~!!

 

ボチボチ行くぞ~!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠くからスサノオの声が聴こえ、

 

 

そうして僕らはオモイカネさんに、

 

お礼を言って、『天安河原』を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

オモイカネさんは、

 

僕らの姿が見えなくなるまで、

 

小さく手を振ってくれていた。

 

 

 

 

 

 

 

ス「やっぱり久しぶりに、

 

みんなに会うのは楽しいな~!」

 

 

 

 

 

 

あ「僕もです(笑)

 

次はどこに行きましょうかね(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「戸隠」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「長野!?!?!?」


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