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奈良に向かう新幹線から、Teamスサノオで~す☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スサノオと瀬織津姫を巡る旅』。

※これまで掲載済みの話はこちら☆

※イラスト from 瑠璃の星☆ミさん

 

 

 

 

 

 

 

 

『この時代を築き上げた、

 

先人たちの足跡を否定しないでほしい』

諏訪の地に鎮まる、

 

『封印されし強すぎた神』、

 

タケミナカタさんの言葉を得て、









僕らの瀬織津姫を巡る旅が


本格的に始まる。









諏訪の地から、

 

東京に戻った僕らが、

 

次に向かったのは、









再びの奈良の地だった。

なぜ奈良か?

 

 

 

672年~712年、

 

天武天皇、持統天皇の時代を主にかけて作られた、

 

 

『古事記』成立の背景を知る中で、

 

この奈良の地こそが、

 

 

 

 

 

その天武天皇、持統天皇の魂を感じる上で、

 

必要な場所だったからだ。

 

 

 

 

 

奈良の地に向かう車中のこと…。

ス「で、調べていく中で、

 

何か分かったことがあるんか?」

 

 

 

 

 

 

 

あ「えぇ…、どうやらこの奈良の地、

 

そして天武天皇、持統天皇のことを、

 

知ることこそが、

 

 

瀬織津姫を知る、

 

何かしらの手がかりに繋がるんだ、と…」

 

 

 

 

 

 

 

ス「何でそう思うねん?

 

ハゲた頭して」

 

 

 

 

 

 

あ「頭は関係ない(真顔)。

 

スサノオさんとミッチ―が以前僕に言ってくれた、

 

『古事記成立の背景とその意図を知ること』という言葉。

 

その言葉を胸に歴史を見返し、

 

 

そして同時にタケミナカタさんに言われたように、

 

当時の人間の感情を『感じた』時に、

 

ある一つの歴史上の出来事にぶつかりました

 

 

 

 

 

 

ス「…何や?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「壬申の乱」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「それは多分『天真爛漫』や。

 

この瀬織津姫シリーズはなぜか、

 

いつものスサノオシリーズと違って、

 

基本的におふざけはしてはいけない空気になっとるんやぞ」

 

 

 

 

 

 

ス「(天真爛漫とか、よくわかったな。笑)」

 

 

 

 

 

 

あ「とにもかくにも、

 

『壬申の乱』。

 

 

『日本歴史上最大の内乱』と言われており、

 

当時の天皇と言われている、


天智天皇の太子 大友皇子(弘文天皇)に対し、



天智天皇の皇弟 大海人皇子(後の天武天皇)が、

 

反旗をひるがえしたものであり、

 

 

反乱者である大海人皇子が勝利し、

 

天皇に即位するという、

 

日本史上例の少ない内乱のこと…

 

 

 

 

 

 

ス「よぅ勉強したやん。

 

毛も知恵もない頭の割に、

 

よく頑張ったな。

 

 

で、その『壬申の乱』がなんやねん?

 

あんまり長々と歴史の話をすると、

 

神さまの話を期待している読者は飽きるぞ

 

 

 

 

 

 

あ「分かっとるわ(笑)

 

 

日本史上最大の内乱を経て、

 

即位した天武天皇という天皇。

 

 

まだこの国になかった憲法の礎となる、

 

『大宝律令』の制定を命じ、


 

また神道の振興や仏教の保護、

 

舞や歌、祭りを始め、

 

宗教、文化政策にも長け、



この国の礎を築いた天皇としても、

 

名高い方です。

 

 

しかし、同時に…

 

 

 

 

ス「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「神道を体系化することによって、

 

天武以前の日本の神々の多くを、

 

封印したのはこの天武天皇、

 

 

そしてその後を継いだ妻でもある、


持統天皇ではないか、

 

とも言われている…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

あ「その天武天皇が、

 

『壬申の乱』の際に、

 

挙兵をした地が、

 

この奈良県は『吉野』の地だと聞いて、

 

 

僕はここにやってきました」

 

 

 

 

 

 

 

…そうして着いたその場所の名は、

 

『宮滝遺跡』。

天武天皇がこの地から、

 

『日本史上最大の内乱』を起こしたという場所。

ス「どうや?

 

何か思うこと、感じるものはあるか?」

 

 

 

 

 

 

あ「…『天武天皇の気持ちになれ』、

 

ということですよね…?

 

 

そう言われるとすごく難しいんですけど、

 

『壬申の乱』に勝利し即位した天皇として、

 

畏れ多いながら共感出来そうなことが、

 

 

一つだけあります」

 

 

 

 

 

 

ス「何や?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「『壬申の乱』に勝利して天皇となった天武天皇…。

 

 

けど、天武天皇の気持ちを考えた時、

 

いつまでも、

 

心の『穢れ』が取れなかったような気がするんです…。

 

 

その『穢れ』とは…

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「『自分は反乱を起こして、

 

即位した天皇である』ということ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

あ「少し天武天皇が、

 

『壬申の乱』を起こしたきっかけを調べただけでも、

 

 

先代の天智天皇の強権的な専制に対する怒りや、

 

当時の権力体制の腐敗に対する嘆き、

 

また反乱を起こした対象の大友皇子が、

 

天智天皇と女官(宮廷に仕える女性)の子どもであることへの抗議の意思。

 

 

その一つひとつがきっかけとなり、

 

この国の未来を憂いての、

 

挙兵だったとは思うんです…。

 

 

けど…

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「自責の念だけは、

 

いつまでも取れることはない…。

 

 

その時芽生える感情、穢れは、

 

今でいう『コンプレックス』という、

 

やつだと思うんです。

 

 

『自分は反乱を起こした者だ。

 

反乱を起こした者の存在を、

 

人々が王として認めるだろうか』という…」

 

 

 

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

あ「そう思うと天武天皇の治世はどこかで、

 

その自らのコンプレックスを払拭するためにあったように、

 

感じられて仕方ないんです。

 

 

その思いが原動力となったからこそ、

 

さっき話したような、

 

この国の繁栄の礎が天武天皇によって、

 

作られたとも言えるのですが…。

 

 

ただそのコンプレックスを払拭するための、

 

方法の一つが…」

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「『古事記』だったと思うんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「…続けろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「古事記の物語は、

 

現代の天皇様に繋がる皇室の系譜は、

 

最高神アマテラスさんの直系子孫である、

 

ということを表しています。

 

 

それは一体、

 

どういうことか?

 

 

『反乱を起こした自分』というある種のコンプレックスを、

 

払拭するために作り上げなければいけなかった、

 

天武天皇の心の叫びに聴こえるのです

 

 

 

 

 

 

ス「………」

 

 

 

 

 

 

あ「僕は決してアマテラスさんが、

 

『天武天皇によって作られた神だ』とか、

 

言うつもりはありません。

 

 

それは絶対にない。

 

 

この夏の旅で実際にその存在を感じましたし、

 

同時に『作られた神』であるならば、

 

これだけ多くの人々に、

 

時代を越えて愛されるはずがない。

 

 

それに天武天皇は、

 

壬申の乱を起こすにあたって、

 

伊勢の地でアマテラスさんを遥拝し、

 

それによって絶大な力を得たという話もあります

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「…結局、お前は何が言いたいんや?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「『天皇である自分はアマテラスの直系子孫であり、

 

アマテラスこそ最高神である』ということの証明と、

 

そのことによって人々の心を掌握し、

 

円滑な国の統治を実現していく。

 

 

それは『王』として国を治めていくために、

 

絶対に必要なことだったと思います。

 

 

そのために古事記を作る必要があり、

 

 

ただそれによって、

 

煽りを受けさせざるを得なかった神々がいる、

 

ということです。

 

 

それがその当時、

 

全国的に圧倒的な数で祀られていた瀬織津姫さんであり、

 

恐らくニギハヤヒさんであり、

 

そしてタケミナカタさんも…

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「…お前が感じて話している、

 

その言葉に対して正しいか、正しくないかは、

 

俺は言わんぞ。

 

 

…続けろ」

 

 

 

 

 

 

あ「何度も言いますが決して、

 

古事記に登場する神さまが偽物だとか、

 

古事記に描かれている物語が嘘だとか、

 

 

そんなことを言いたいんじゃないんです。

 

 

ただスサノオさんとミッチ―に言われたように、

 

古事記が作られた時代の、

 

『人間』の背景、

 

そして感情というものをすくい上げると、

 

 

これが僕が感じたことだ、

 

というだけなんです」

 

 

 

 

 

 

ス「…そうか…、

 

それがわかってるのなら、

 

俺から何も言うことは無い。

 

 

えぇか、いつも言ってるけど、

 

神に答えはない。

 

 

お前がお前の心の中で、

 

映し出すものが神となる。

 

 

神話はあくまで神話でしかない。

 

それを書いたのも人間である。

 

 

そのことを忘れず、

 

自分自身が『感じた』、

 

神の世界を信じることの大切さを、

 

 

そしてお前がこうして伝えることですらも、

 

ある意味の『神話』であることを、

 

いつまでも忘れるな

 

 

 

 

 

 

あ「…はい…」

 

 

 

 

 

 

ス「まぁお前の言っていること、

 

感じていることは分かった。

 

 

その上でこれからの旅を、

 

進めていこう。

 

 

何回も言うけど、

 

『正しい正しくない』に、決して囚われるな。

 

 

お前がやっていることが神の道、

 

人の道に即していれば、

 

そこに人の共感は集まり、

 

自ずと道は拓かれていく。

 

 

そうでなければ、

 

必ずどこかで行き詰まるというだけの話よ」

 

 

 

 

 

 

あ「…わかりました…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…。

……。

………。

…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

途方もない緊張感の連続を終えて、

 

 

 

かつてこの国の未来を案じ、

 

自らの信念と共に王となった男が、

 

 

 

立ちあがったこの吉野の地には、

 

 

 

強い風が吹いていた。

 

 

 

 

 

 

決して悪の色ではない。

 

 

 

 

 

 

猛々しくて芯のある、

 

それでもどこか物悲しさを感じさせる、

 

一人の男の風だった。

そして旅は、
 
持統天皇の魂が鎮まる地へと続いていく…。
 
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