3年前、「モテたい」と思い続けていた、22歳の僕はこんな日記をmixiにアップしていた。


※ちなみに、今日の日記は超ロングですので、お風呂の中やお休み前の時間に余裕がある時にお読み下さい。


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日時:2008年7月14日
タイトル:『真面目に生きることに疲れた』



先日講演会で沖縄に行った時の出来事。



朝が早かった為お迎えが来てくれたのですが
お迎えの男性が開口一番言った事。




「アオヤマ ユウキさんですか?」




う、う~ん・・・。



どうも。荒川祐二 改め 青山勇輝です。




もうすぐ夏本番ですね。


夏といえば


青い海

青い空

華やかなお祭り



そして、






恋の季節・・・。





そんな世の男性と女性の恋の季節を迎えるに当たりまして


「今年こそ!!モテ☆騎士!! 2008 夏」

と題しまして私 荒川祐二

恋する季節の救世主となるべく

ここ数日どうすれば今年の夏、『モテる』事が出来るのかについて、思案に思案を重ねてまいりました。


とは言っても
私は恋愛カウンセラー 安藤房子でもなく
一昔前に逮捕されて話題になった「ナンパのカリスマ」
と言ったものでもありません。

ただの大学を卒業したての織田信成似の男である。
そんな私が1人で思案を重ねた所で限界があろう。



いくら考えても良い案が思い浮かばなかった荒川さんは
一路本屋に向かうことに。



「モテモテテクニック・・・モテモテテクニック・・・。ムキムキピクニック・・・。」



そうブツブツ唱えながら男性誌を眺めること数時間・・・。






!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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私がふと開けたページに書かれていた言葉は・・・。



「女の子はギャップに弱い。」









僕:「(これだ・・・。)」


僕は内心小躍りしながら、急いでメールを打った。


送った相手は僕のお友達の
来春、かっぱ寿司に無事就職が決まった現ニートの伊藤くん(二トー君)と
慶応義塾大学在学中の日系ロシア人のコガコフ。


「女の子がギャップに弱い」という
恋愛のスーパーテクニックを知った所で
実践しなければ意味が無い。


そうと決まれば即行動である。


二トー君とコガコフに

『明日僕と一緒にモテモテ街道を歩みませんか?』


とメールを送った所、二人から返ってきたメールは


『了解しました。集合時間と場所を教えてもらえますか?』

というメールだった。素直で良い子である。


そして、僕は雑誌からもう一つ、


「最近はチョイ悪が流行っている。」
という貴重な情報をゲットしていた事もあり


二トー君とコガコフに

「明日、君たちの思い思いの『チョイ悪』で来て下さい。」

とメールを送っておいた。



翌日・・・。



天気は快晴。

集合場所は我々のゴミ拾いの聖地 新宿駅東口広場。

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そして正午。
思い思いの『チョイ悪』に身を包んだ
我々『モテタイン☆DEATH』は新宿駅東口広場に集合した。

【荒川祐二】

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【二トー君】

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【コガコフ】

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二人に今回の集まりの趣旨を説明し
どうしたらギャップを感じさせる男になれるのかを協議する事も兼ね
我々はファミリーレストランへ。


ここで我々は
早速隣の席の女子高生にギャップを感じさせる為にも
可愛く3人揃って「アイスティラミス」を注文。

ダンディーに「アイスティラミス」を注文するコガコフ。

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こんなにも見た目と行動のギャップを感じさせる我々の行動に対して
しかし隣の席の女子高生は我々の事など完全無視し
小栗旬の話題で大盛り上がりであった。


しかし
そんな事では幾多の修羅場を乗り越えてきた我々はへこたれない。
早速、次のプロジェクトの協議へ。


そこで出た結論は
「ギャップが大切といっても、やはり男は男らしくないといけない。」

という事で
「女の子が見ている目の前で、格好いい所を見せるのが一番。」
という事になり
我々はアイスティラミスを平らげ、バッティングセンターへ。

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しかし、ただ打つだけでは当たり前すぎる。


そんな事ごときでは女の子のハートをメロメロには出来ないだろう。


そこで、我々が考え付いた答えは・・・。





『来た球を打つでなく、避ける』





これをすれば、女の子も

「えぇ~!打つのじゃなくて、避けちゃうのぉ~!!」
「きゃぁ~!!しかも、華麗~!!」

と打つのではなく避ける所にギャップを感じ
更に華麗な男らしい姿にもうメロメロであろう。


球の速さは当たれば本当に怪我をしかねない球速140キロ。


華麗に避ける我々『モテタイン☆DEATH』

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避けきれず直撃するデブ。

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華麗に避けながらチラチラと後方を見ていたものの
昼間の新宿のバッティングセンターには女の子などいるわけもなく
僕らを見ていたのは、酔っ払いのおじさんがしきりに関係ない若者にバッティング指導をしている姿だけであった。


結局、我々は
何発かの直撃を受け絆創膏だらけのまま
バッティングセンターを後に。

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「可愛らしさ」と「男らしさ」でギャップをアピールした所で
次にギャップをアピールする所は、当然、『優しさ』であろう。



『こんな見た目なのに、優しいのね・・・キュン・・・☆』



これこそギャップの真骨頂であろう。


もの凄い柄の悪そうな人が、倒れている自転車を起こしていたり
お年寄りに席を譲ったりしているのを見ると
常人が同じ事を行うよりも数倍の好感を与える事が出来る。



次に狙うのはそこだ。



さぁ、そこで問題はどうやって『優しさ』をアピールするかである。

考えている時に、パッと横を見ると
二トー君が美味しそうに何かを食べている。


僕:「二トー君、それ・・・なに?」

ニトー君:「もう15時だから、『15時のおやつ』だブヒ。おやつのカントリーマァムだブヒブヒ。」

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僕&コガコフ:「・・・。」

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僕&コガコフ:「(これだ・・・。)」

コガコフ:「よこせ!!」

ニトー君:「ブヒャー!!やめてくりゃぁぁ!!やめてぇ!!ブヒヒヒ~ン!!!!」


ニトー君からカントリーマァムを取り上げた我々は
このカントリーマァムを社会貢献に使う事に。

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人々はいつも身を粉にし、仕事を頑張っている。
そんな方々に「安らぎのひと時を、ほんの少しの優しさを」
の思いで、早速、新宿の路上で通り行く人々にカントリーマァムを配る。




「カントリーマァムです。」

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「カントリーマァムです。」

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受け取る一人ひとりが笑顔。
もしくは、「?」という疑惑の眼差しになり、我々の目的は達成された。

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気付けば時間は18時を廻っていた。




「可愛らしさ」、「男らしさ」、「優しさ」
をアピールした我々は
心なしかモテ男オーラを出していた様に思う。





それにしても、よく遊んだ。
腹を抱えて思い切り笑い転げた。




先に言っておこう。






荒川祐二なんて所詮こんなもんだ。




というより、バカだ。



でも、それでいいと思っている。



真面目に講演や書き下ろしをする荒川祐二がいてもいい。
今日みたいにバカな事をする荒川祐二がいてもいい。



大切な事は「~でなければならない。」という決め付けを外すという事。



「仕事を頑張らなきゃいけない。」
「勉強を頑張らなきゃいけない。」
「こういう自分でいなきゃいけない。」


そうやって理想を描いて、自分を鼓舞する事も大切だけど
でも、「~じゃなきゃいけない。」という決め付けは
どうしても
「その枠から外れてしまっている自分」
「そうでない自分」を責めてしまう傾向にある。

理想とはあくまで
「そんな自分になりたい。」と心をワクワクさせ
自発的に行動をそちらに向かわせる為のものであるべきで
それによって、自分の心を締め付けてはいけない。


「仕事を頑張らなきゃいけないのに・・・。」
「勉強を頑張らなきゃいけないのに・・・。」
「自分はこうでなきゃいけないのに・・・。」


そう考えた結果
「何で自分は・・・。」と人は自分で自分を責めてしまう。


理想の自分とそこから外れてしまっている自分を比べ
自分を責めて、またそこからどんどん自己嫌悪に陥っていく。



でも



ゆっくり休む自分もいてもいい。
思い切り遊ぶ自分もいてもいい。
立ち止まって悩む自分もいてもいい。

当然、仕事や勉強を頑張る自分がいてもいい。



どんな状況でも、今、その状況を楽しんでいこう。


全ての物事が素晴らしい側面を持っている。


遊ぶ事には遊ぶ事の良さがあり
休む事には休む事の良さがあり
悩む事には悩む事の良さがあり
勉強をする事には勉強をする事の良さがある。
仕事をする事には仕事をする事の良さがある。



「何で私悩んでるの・・・。」
ではなく、
「悩んでるから、答えが出るかもしれない☆」
と考える。

「休んでる暇なんてないのに・・・。」
ではなく、
「今日休めたから、また明日から前に進める☆」
と考える。


物事を色んな側面で捉えられた時
自分という人間の枠を限定せずに、どんな自分も肯定できた時



その時、人間としての幅がグッと広がる。



大切な事は、どんな自分も否定しない事。



そして、心はいつでも前を向いている事。



物事を一つの側面だけで判断する様な狭い世界で生きるのではなく
広い視点で判断し、たくさん楽しみの広がる世界を見つけていこう。


今の悩みも辛さも苦労も、全て、何日後、何ヵ月後、何年後かに



「あの時があったから、『今』がある。」



その言葉が言えた時、全てが幸せに変わり、喜びに変わる。



悩み、辛さを抱えたその時に、



ただ下を向くでなく
人や周囲のせいにするでなく
愚痴や文句を言うでなく



「一体、この先にはどんな楽しみが待っている?」


そう問い続け







自分に与えられた状況の中から
楽しみを、幸せを、未来への喜びを
見つけていこう。



全てを良く捉えるも、悪く捉えるも
全てはその人の受け止め方次第。心次第。



最初は難しくて分かりにくいかもしれないけど
「そうなりたい」という想いを持って、毎日生きていけば
ある時無理せず、それを出来ている自分に気づく時が来る。


全ては一人ひとりみんなが幸せになる為に
理想の自分に近付く為に用意された尊い尊い試練だから、


いつの時も自分は幸せに向かう
大きな大きな流れの中にいるという事を常に分かっていて欲しい。



どんな所にも、人生のヒントは詰まっている。



今年の夏も楽しみだ☆

2008年7月14日mixi日記:『真面目に生きる事に疲れた』より
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この日記から約3年が経った今・・・。





あの時、22歳だった僕も、今ではもう25歳。




お蔭様で、この3年、僕は変わらず良い時間を過ごしてるよ。






二トー君。





今、君はどこで何をしていますか?





僕に「日本一の寿司屋になる!!」と高らかに宣言して就職したかっぱ寿司・・・。


















君は1ヶ月で辞めましたね。
















僕が北海道で仕事をしている時に、いきなり本当の『ニトー君』になって現れた君の太りきった、そして脂ぎった笑顔が忘れられません。




しかもその時、君はお母さんに捜索願いまで出されていましたね。




本当に君はダメ男ですね。




もう27歳なんだから、夜お化けが怖くてトイレに行けないのは克服出来ましたか?



キャンプ場で他の大学生たちの肝試しに、なぜかたまたま通りがかった僕らも巻き込まれて、君は必死に僕の腕にしがみついて、必死に女子大生に「違うって!!違うって言ってるだろぉぉ!!」と怒鳴り散らしていましたね。





あの時君に付けられた5本指のアザ、今もまだ取れてません。






こんなどうしようもない奴だったけど、二トー君。







3人で公園の片隅で体育座りしながら、うまい棒食べてる時、君はふと僕にこんな事を言ってくれましたね。






二トー君:『人間ってのはいつか死ぬブヒ。死んだら、今持ってるお金も地位も名誉も車も彼女も服もブヒも全部持っていけないブヒ。持っていけるものって何か分かるかブヒ、荒ブヒ君??』





僕:『いえ・・・分かりかねますが・・・。』





二トー:『なら仕方ない。教えてあげるブヒ。死んでから持っていけるもの。それは。』






デブ:『「思ひ出」だけブヒ。「ひ」と書いて「い」と読むブヒ。』






僕:『はぁ・・・。』






豚:『人間どう生きるか何て、そんな事は深く考えなくていいブヒ。大切な事は、どれだけ一生に残る思ひ出をたくさん作るか部ブヒ』





焼豚:

『春には満開の桜の樹の下、仲間たちと花見をして


夏には晴れ渡る空の下、大自然と共に遊んで


秋には自然の恵みに感謝しながら、美味しいものを食べて、大切な人と笑いあって


冬には寒空の下、大切な人と触れ合い、思い切り恋をして


時には知らない国に行って、初めて見る美しい景色に心奪われて


飛びきり美味しいものを食べて、大切な人と「美味しいね。」って笑い合って


今まで出来なかったことが出来るようになった時の人生の歩みに感動の涙を流して』




紅の豚:『そんな1つ1つを味わう為に、僕らは産まれてきたブヒブヒ。』




肉の塊:『だから、悩む必要なんてないブヒ。仕事やお金や学校や常識、ルールなんかに縛られず、「今」しかない、この時間を思いの限り楽しむブヒ。』




脂:『そうして、この肉体が魂を離れるその時「最高な人生だった」って言える、その瞬間の為に、今のこの瞬間を生きるブヒヒン。あ、そのカントリーマァム食べていいブヒか。ブヒブヒ。』





僕:『・・・。』






喋る肉:『・・・・・・・・。ブヒャッ☆(ウィンクする音)』





バキッ!!

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「オゲゴッ!!!!」

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・・・。








不覚ながら、今になって、二トー君のこの言葉、僕の中で響いてるよブヒ。









『人生の目的は、思い出作り。』










特にこんな時代だからこそ、

明日何が起きるか分からない時代だからこそ、




『今』しっかり生きて、例え肉体から魂が離れる、そんな時でも、『最高な人生だった。』って言える、そんな人生を歩いていこう。




このたった1回の人生という名の舞台に、思いの限りたくさんの思い出刻んでいこう。




「忙しい毎日に追われて、そんな事も忘れていたな」と、昔の日記を読み返し、ふとそんな事を思った、ある日の夕暮れ。








最後に








二トー君、今度一緒にチョコレートパフェ食べに行こうね。




その時も当然チョイ悪スタイルで。



ありがとう。



荒川祐二

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『今後の荒川祐二講演会スケジュール』

5月
29日 富山 講演会

6月
9日 兵庫 松蔭高校 講演会
16日 神奈川 神奈川大学 講演会
18日 長野 エクセラン高校 講演会
24日 長野 岡谷南高校 講演会
30日 静岡 佐久間中学校 講演会

7月
1日 静岡 講演会
10日 兵庫 七夕キャンドルナイト 講演会
未定 大阪 講演会

10月
22日 三重 講演会
29日 静岡 東洋中学 講演会
未定 群馬 企業法人会 講演会

11月
26日 和歌山 講演会

12月
未定 滋賀 講演会

2012年
2月
17日 東京 三鷹第四中学 講演会

3月
22日 滋賀 草津東高校 講演会

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