私がヨガを始めた30年前、沖ヨガを習っていました。
その後間もなく教室が取り入れたのが、このアイアンガーヨガだったのです。
2年の指導員養成期間を経て、『ハタヨガの真髄』を教本としてアサナのレッスンをしていました。
アイアンガーヨガの特徴と言えばヨガベルト、ブロック、椅子、ロープ、ブランケットなどの様々なプロップスを使い、正確なアライメントでのアサナを目指すヨガです。
そして静止時間がかなり長い!
今で言うところのリストラティブヨガ、椅子ヨガなどはアイアンガーヨガから発生したように思います。
それだけ世界で活躍するお弟子さんがたくさんいらしたのですね。
そして年に数回東京から先生をお招きしヨガ研修で学んでいたのが、こちらの本の翻訳をされた吉田つとむ先生でした。 厳しい先生という印象でしたが、アイアンガー氏の直弟子でもあり当時日本では数少ない認定指導者として貴重な学びをさせてもらいました。
さらにサンスクリット語監修の石飛道子先生も指導員養成講座でインド哲学を教えていただいた先生です。
お二人のお名前をここで拝見するとは・・・懐かしくもあり嬉しくもあり本を読み進めました。
ヨーガスートラの八支則を樹に例えわかり易く説かれています。
樹の根はヤマ
樹の幹はニヤマ
樹の枝はアーサナ
樹の葉はプラーナヤーマ
樹皮はプラティヤハーラ
樹液はダラーナ
樹の花はディヤーナ
花が果実に変わる時、これはサマーディ
ヨーガ修行の本質はサマーディという自由、平静、寂静、そして歓喜の中にあり、身体と心と魂は一つになって宇宙精神にとけこんでいる。。。
吉田つとむ先生の和訳がまた秀逸でどこを読んでも素晴らしい内容。
やはりグルジを良く知っているか否かで違ってくるのだろうとこの本からも伝わってきました。
話は変わりますが、あの分厚い本がすらすらと読めるのは翻訳がとても素晴らしいからと定評のあるヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』を翻訳された方はSRFの会員で(名前は公表されていませんが)、原文を瞑想でグルジと同調し和訳していったので完成するまでに長い期間を要したと聞きました。
原文を光輝かせるために並々ならぬ努力の結晶である本を手にできるのは本当に有り難いことですね。