週末ごとに、関東では大雪になっているようです。
福井は、ありがたいことにホントに雪が少ないですね。
いつも雪には苦労しているので、たまにはこんな冬を過ごさせてもらってもいいですよね。
2月15日(土)のゆいの会の報告です。
今回の参加者は6人、こじんまりとした会となりました。施設指導員、寄宿舎指導員、退職教員、養護教諭、取材にこられた朝日新聞の記者さんといった顔ぶれです。
施設での性教育の実践報告
昨年10月から性教育の取り組みを重ねてきている。この間、問題行動があり言葉がでない男性が、施設が自分の居場所という感覚がでてきたのか、言葉がでるようになってきた。
この男性の「どうやったら、彼女ができるの。」という発言から、まず、指導員の周りの人たちにアンケートをとり、そこから出てきた「清潔感」「身だしなみを整えること」「挨拶をする」「質問をする」を性教育で取り上げることにした。
性教育の時間に、これらを紹介すると「挨拶をする」「質問をする」について、50代の男性から「ためしてみたい」という発言があり、その流れでロールプレイを行った。まず指導員が見本を実演し、各自がロールプレイを行った。話すことが上手ではない人も、緊張しながら体験をした。体験後、「声をかけられるとうれしい。」という発言があり、みな達成感を感じているようだった。
この実践を通して指導員は、声をかけられて嬉しいという感情から、好きになる感情が生まれてくるのではないかと感じた。
今後の実践についての話し合い
「模擬デート」
自分のデートプランを立てて、みんなで発表し意見を聞く。
楽しい計画を立てる活動なので、ワクワクしながら取り組める。「キスをしたい」などいろいろな突拍子もない計画が、みんなの意見を聞くことで常識的な計画になっていく。
計画を修正する中で、自分の思いだけでなく、譲る力、諦める力、自己決定力、ソーシャルスキルが身についていく。
計画ができたら計画にそって、実際に歩いてみるとよい。映画の時間を確認することや、コンドームを買う練習など実際に即した経験をすることができる。
「結婚をしたい」という願いに対して
親に結婚はまだはやいと言われ続け、60代になってしまったが、結婚はしたいという願いに対して、
本人の結婚に対する考えを聞き、結婚に対するイメージを膨らませることができるようにサポートする。「家事ができる」「お金の管理ができる」が結婚の条件のように言われるが、それは嘘。個々実情に合わせてサポート体制を整えることはできる。
パートナーづくり、婚活は大切なこと。いくつになっても遅いということはない。
第19回障害児・者性教育セミナーでの豊里学園の実践報告
「それでもやっぱりすきやねん」
子どもたちがどんな失敗をしようとも、生育歴に様々な背景があろうとも、職員はあなたたちが大切で、一人一人を丸ごと受け入れようという思いから生まれた実践。
紙芝居を用いた寸劇と、一人一人に送るビデオレター、最後に職員全員で一人一人に「○○ちゃん、だいすきやで」と大声で叫ぶビデオレター。子どもたちに大盛況で、「思いを伝える」ということにビデオレターという手段は、大成功だった。
参加者の皆さんの感想
ゆいの会にくると、いつもとても前向きなきもちになれて、ありがたいです。支援をしていくなかで、自分も成長できていることを実感します。性のはなしをしていくなかで、問題行動をしていた男性が人間的に大きく成長成長していくことを最近強く感じ、とても感動しています。まずは職員に質問できたこと、そしてなにより、おだやかな表情や自信を感じられて私は幸せだなと感じます。
私たち施設のこまかな質問に、いつもあたたかく応じてくれるゆいの会のメンバーさんが、とても大きな支えになっています。
本日はありがとうございました。施設や学校の方の相談を知識ある方が答える会かしら・・・?と思って来たのですが、皆さんであれやこれや・・と経験からお話になり、楽しく勉強になりました。
性教育=自分で決める力を養うことということを学びました。ありがとうございました。
参加者の皆さん、2時間みっちり熱いトークをありがとうございました。