4月21日、新年度になり、たくさんの初めての皆さんを迎えたゆいの会となりました。
養護学校寄宿舎指導員の皆さんをはじめ、養護学校教員、障がい者施設指導員さん、養護学校卒業生の方など15名の参加となり、古株のメンバーたちもエネルギーをもらった会となりました。

まず,東さんから障がい児・者のための性教育の基礎について講義をしていただきました。
○「自分が大好き」と思えること(自己肯定感・観を育てる)
○人の人権を尊重しながら、自分の人権も守られ生活すること
○身辺自立から性の自立へ 食事、洗面、排せつ、衣服の着脱、歯みがき、入浴 かっこいい自分を意識できるように 「自慰は男子は必須科目、女子は選択科目」
○自己決定する力をつける
○性教育は人権、科学、自立、共生から成り立っている
○性的発達年齢は生活年齢にほぼ一致 発達の道筋は同じ ただし障がい特有の「アンバランス」には配慮が必要
○心とからだの主人公になること 男女交際や結婚の願望は「心の主人公」になること 自慰の獲得は「からだの主人公」になる課題
○問題行動は発達要求の現れ 問題行動が現れた時が自分の体を知るチャンス
○人間関係(男女交際)はトレーニング トラブルはつきものだがそこから学ぶことも多い
盛りだくさんな内容でしたが、「ゆいの会」でいつも大切にしている事の確認をすることができました。
最後に、1月に堺市で行われた「障がい児・者セミナー」での永野佑子さんの講演から、
障がい児教育で「性教育をすること」「性教育があること」は「子どもの心をみつめること」につながり、子どもの内面をみつめ、子どもの要求を読み取り子どものそうした要求に応える、意図的、かつ創造的な教育につながる。という言葉を紹介され、講義を終えました。
質疑応答
○男性教師に抱きついてくる女子高等部生
教師の側に、女子高等部生の人権を尊重する感覚があれば、きちんとした対応が出来るはず。
○男子高等部生に追いかけられ、恐怖感を感じる
人が嫌がることをしないことをロールプレイを通して教える。周りの生徒たちを巻き込んで、自分の行動を考えさせる。生徒のことをよく理解することで、恐怖心は和らぐ。
○全体で取り組んでいる性教育を継続させることが困難
継続することは難しい。しかし、再開させるときにはもっと大きなエネルギーが必要になる。起きている問題を共有し、解決する一番の早道は性教育だと、ことあるごとに訴えていく。
参加者の皆さんの感想
○久々に「人権」を身近に感じることができ。とてもうれしかったです。子どもに「yes」を求めるノではなく「no」と言えるようにし、「no」を受け止める職員という話をうかがい、今の職場や自分が子どもに「yes」を求めているように感じ悲しくなりました。また勉強させて頂きたいです。今日はどうもありがとうございました。
○不安だった性教育ですが、東先生のお話を聞いて、楽しく性教育をやっていこうという前向きな気持ちにまりました。有意義な時間でした。ありがとうございました。
○発達(ハンディキャップ)、障がいのことについてむずかしいこともありましたが、ためになりました。またよい企画があったら、よく考えてから来ます。勉強になりました。
○性教育について深いお話をお聞きすることが出来とても勉強になりました。性の問題は日常生活の根本なのだなと思いました。施設に勤めている時は、性に対して職員も利用者もしっかりとした知識がなかった為に利用者の方がかわいそうだったと思います。関わっていく私がしっかり勉強していきたいと思います。
○性に対しては、大切な教育だtご分かりながらも目を背けていたような気がします。私は将来的に教員を目指していますし、いずれ親になったとき、自分の生徒や子どもにきちんとした性教育の概念をもって教えていきたいですし、信念を持ちたいと思い今回参加させて頂きました。性に対するハードルがぐんと下がり、思春期の子どもたちにもしっかりとした教育を受けてもらいたいなと言う気持ちが強くなりました。とても有意義な時間になりました。ありがとうございました。
みなさん、素敵な感想をありがとうございました。
みなさんに出会うことができ「ゆいの会」をやっていてよかったなと、ほんとに思いました。
そして、私も頑張らなくてはと元気をたくさんもらうことができました。
次回は、6月23日(土)です。
皆さんの思いをもっともっと共有し合いましょう。
お茶やお菓子をいただきながら、懇談会をします。
気楽に参加してくださいね。