10月 ゆいの会報告 | 障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

障がいのある人たちの豊かな生活を支援していくために、「性」について学びましょう

10月9日(土)、「ゆいの会」でした。参加者は7名でした。音符

初参加の方もおられ、少人数ながら中身の濃い学習会となりました。


まず、8月に行われた全障研大会の分科会で報告された「大阪 豊里学園」の実践レポートをもとに話し合いをしました。知的障害児の児童施設である豊里学園では、これまで子どもたちを性被害から守るために「禁止」や「制限」の指導を行っていましたが、職員が学習することで子どもたちの気持ちをくみ取り、ロールプレイをして子どもと考える実践にを行うようになりました。その結果、子どもたちの「自治力」は育ち、自分たちでルール作りができるようになってきたという、この実践レポートから

・性的欲求は、自然なもの。みんなが当たり前にもつものであること。

・思春期、青年期は「失敗」してもいい時期。「失敗」から学んでいく。

・「禁止」からは何もうまれない。

・子どもの思いはどんなに小さなことでも吸い上げ、実現させる。

・自分の力で変えられる実感が持てると、「自治力」が育っていく。

・自分の行動を振り返る時に、ロールプレイは有効。

・その時々で子どもの理解力は変化していく、繰り返しの働きかけが必要である。

これらのことがあげられました。


今回初めて参加された障害者施設の職員の方マスオから、入所している知的障害をもつ男性が複数の女性の身体を触ってしまうという事例を出していただきました。

事例について質疑応答をしたあと、これからすべきことについて話し合いました。

この男性そして触られてしまう女性についても、成育歴や親子関係を明確にすること。きちんと愛情が注がれないまま育った場合、性的接触が代償行為となっていることがあるので、何を求めているのかきちんと把握したうえで、すべきこととして次の3点が考えられました。

①毎日の生活の中で「あなたは大切な存在である」と伝わるように関わっていく

②フォークダンスやハンドマッサージなど、みんなで身体接触ができる活動を取り入れていく

③性教育を月1回でよいので実施していく


知的障害児の学童保育の指導員の方ワカメからは、トイレ以外でお漏らしをしてしまう女の子の事例が出されました。

親にうまく関わってもらってない様子も見られ、親の注目を引きたい気持ちの表れではないか、月経が始まり、身体の変化に心がついていけないからかもしれないなどの意見が出され、職員であたたかい目で支えていくことが必要なのではないかと話し合われました。


来年度の計画も話し合いましたが、時間切れとなり次回のゆいの会でさらに煮詰めて行きたい思います。

きらきらみなさんからのご意見をお待ちしています。きらきら