2023年 5月 24日(水)


僕が振り向かない理由



自閉症のことを

少しでも知ってもらえたら

ゆいとが大人になった時に

今よりももっと生きやすい世界に

なっているかもしれない

という願いを込めて

『自閉症の僕の

取り扱い説明書』

を作り始めました✏️


前回の投稿はこちらから↓

僕がずっと寝てた理由



今回は

ゆいとが1歳を過ぎた頃から

違和感を感じた



呼んでも

振り向かない理由


について

お話ししたいと思います✏️




ゆいとが0歳の頃は

よく笑うし

目も合うし

呼んだら声の方を

見ていたので

何も心配はしていませんでした




1歳半健診があって

まわりとの成長の遅さを実感して

色々調べていて

本やネットの情報の中に

自閉症の子は

目が合いにくい

と書いてあったのですが




ゆいとは

目が合わないことは

なかったので

自閉症ではないと

思っていました




1歳を過ぎてから

呼んでも

聞こえてないのかな?

と思うくらい

こっちを向かないことが

増えてきたのですが




顔を目の前にだせば

目は合ったし

反応もしていたので

自閉症の特徴の

目が合わないとは

関係ないと思っていました

 



この時期

ゆいとが何かをしている時に

呼びかけても

本当に何も聞こえてなさそうで凝視

TVを見ていたり

お気に入りのおもちゃで遊んでいる時は

ほぼ100%呼んでも気が付かないうーん





ママが

誰も乗っていない

ベビーカーを押しながら

ゆいとを呼ぶと

こっちに必死に

走ってくるから




可愛いなぁ〜おねがい

なんて思っていたら

ママは完全スルーで

ベビーカーのタイヤ

を必死に追いかけてた驚き

なんてことがよくありました




3歳で自閉症の診断がつくまでは

調べることは



『自閉症 特徴』

『発達障害 特徴』

『2歳 発語なし


とか

ざっくりとした

調べ方しかしていなくて



3歳で自閉症の診断がついてから

はじめてちゃんと

自閉症の子が

呼んでも振り向かないのは

なぜか?



ゆいとに当てはまる行動の

一つ一つを詳しく

調べたのですが



自閉症の子が

振り向かない理由には



①聴覚過敏


私たちには

『選択的注意』という

脳の機能を使って

無意識のうちに

必要な音を選び

不要な音を遮断する機能が

ついていて


この機能のおかげで

まわりがざわざわ騒がしくても

相手の話しを聞き取れたり

会話ができたりするそうなのですが



自閉症の人は

聴覚過敏がある場合が多く

聴覚過敏があると

この処理がうまくいかずに

全ての音が洪水のように

流れ込み

自分を呼びかける声が

聞こえない場合があるそうです




②人を認識できない



自閉症の当事者の方が

ある本で


『ぼくには人が見えていないのです。

人も風景の一部となって

僕の目に飛び込んでくるからです。

山も木も建物も鳥も

全てのものが一斉に

ぼくに話しかけてくる感じなのです。

それら全てを相手にすることは、

もちろんできませんから、

その時1番関心のあるものに

心を動かされます。』


と話していて

・『飛び跳ねる思考 会話のできない

自閉症の僕が考えていること』東田直樹



自閉症の当事者の方の気持ちを

知ることができて

ゆいとのことが少しだけ

分かった気がしました



きっとゆいとは

私たちが理解できないくらい

生きにくい世界で生活していて

不思議だと思っていた

行動の一つ一つに

理由があるんだろうなと



ゆいとを育てて8年経った今でも

まだまだ理解して

あげられないことも多いのですが



こうやって分かったことから

一つ一つ

取り扱い説明書にまとめて

ゆいとが大きくなる頃までには



この取説が

ゆいとや自閉症の人を

理解してもらえるきっかけに

なったらいいなと思います