公開年:2021年

上映時間:112分

監督:樋口真嗣

企画:庵野秀明

出演:斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司、西島秀俊、山本耕史 



いつもワタクシの駄文を読んでいただきありがとうございます。感謝ですm(_ _)m



企画・脚本は『シン・ゴジラ』(2016)、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2020)の庵野秀明、監督は『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015)、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(2015)の樋口真嗣。



では、『シン・ウルトラマン』の感想、いってみましょう。


★3.7




禍威獣(かいじゅう)と呼ばれる謎の巨大生物に対抗していた禍威獣特設対策室専従班=禍特対(かとくたい)がピンチに!そんな時、謎の銀色の巨人が地球に降り立った…という空想特撮映画。




期待値が高かっただけにやや物足りなさを感じました。うーん、パンチがなかったというか、ちょっとあっさりしすぎかな、と。『シン・ゴジラ』のような圧倒的な絶望を感じた上で最後にカタルシスを感じたかったんですけどね。ヒーローものとして。


シュッとしたシルエットのウルトラマンはカッコよかったし、禍々しさあふれる禍威獣のヴィジュアルや造形は本当に素晴らしかったです(メフィラスの繊細なヴィジュアルも最高)。特撮としての『ウルトラマン』は、偉そうに言わせてもらえば合格点。満足度は高かったです。


じゃあ、なぜに物足りなさを感じたのか。


明らかに人物描写が薄かったのが要因ではないかと。特に主人公神永(斎藤工)の描き方がとても中途半端。彼がどのような人間なのかはっきりとわからないうちにウルトラマンになってしまった(入られてしまった)ので、人間神永とウルトラマン神永の差がボヤけてしまったんですよね。神永の変化っておもしろポイントだと思うんです。そこが効果的に表現されていなかったのは残念。


明るいのか暗いのか、ノリが良いのか悪いのか、真面目なのか、神経質なのか、とか。大前提としてまずは人間神永の人となりをしっかりと描いてくれないと。そのベースの部分をきっちりと描いてくれないからフワッとした感じで物語が進んでしまい、神永に感情が入っていかなかったのは僕だけでしょうか。僕だけでしょうか。


本作の柱でもある神永と浅見(長澤まさみ)のバディ感も薄くてグッとこなかったです。30分くらい尺をのばしてでも2人のエピソードをぶち込んで欲しかったです。それが出来ないのなら神永と浅見はずーっとバディを組んでいたという設定でもよかったような。浅見が禍特対に途中から加わる必要性ってありましたかね?あの程度の描写で2人の絆を感じろってのは無理じゃないかな。


まぁ、おそらく樋口監督は人物描写に重きを置いてなかったんでしょうね。特撮としてのウルトラマン愛を全力で表現したかったんでしょうね。


でもね、どんな作品であろうと、人物描写は大切でっせ。




斎藤工さん、長澤まさみさん、早見あかりさん、西島秀俊さんら主要キャストのそつのなさはさすが。安定感抜群。そんな主要キャストの中で一際光っていたのは禍特対メンバーの滝を演じた有岡大貴さんでしょう。おそらく、多分、有岡大貴さんのひとり勝ち映画かと。出色でしたよ。優秀なんだけどちょっと情けない感じの役をやらせたらもうピカイチ。『コード・ブルー』とか、今放送されているTBS系ドラマ『インビジブル』でもいい味出してるし。今後、有岡大貴さんには注目です。ちょっとめんどくさいんだけど何だか憎めない奴、を演じたら日本一じゃないですかね。




懐かしさと今っぽさのバランスがとても良くて観やすい作り(優しい作り)ではあったけど、全体的に盛り上がりに欠けたように感じました。いろんな感想や意見があるでしょうけど、僕が観たかったものとは少し違ったかな。神永をもっと主人公っぽく魅力的に描いて欲しかったです。




そうそう。ゼットンの扱いもアレでいいんですかね。ゼットンを登場させるならちゃんと戦わせて欲しかったな。


そしてもうひとつ。カレーのスプーンで変身しようとするくだりをオマージュとして入れて欲しかったな。(個人的には元祖『ウルトラマン』の名シーンだと思っている。)



おしまい。