公開年:2020年
上映時間:100分
監督:ワアド・アルカティーブ
エドワード・ワッツ
出演:ワアド・アルカティーブ、サマ・アルカティーブ、ハムザ・アルカティーブ
いつもワタクシの駄文を読んでいただきありがとうございます。感謝ですm(_ _)m
第92回アカデミー長編ドキュメンタリー賞ノミネート作品。
Eテレで鑑賞。所々カットされているとは思うけど、かなりのインパクトでした。
では、『娘は戦場で生まれた』の感想、いってみましょう。
★4.2
内戦が続くシリアの惨状をスマホで撮影している女学生ワアドが、娘サマ(アラビア語で「空」を意味するらしいです。素敵)を生み、母となる。しかし内戦は激化していく…というシリアの内戦が描かれたドキュメンタリー作品。
本作で描かれているシリアの内戦と現在ロシアがウクライナに仕掛けている侵略戦争。このふたつの戦争の歴史的な背景は違うので、同列で考えてはいけないのかもしれないけど、僕は重ねて観てしまいましたよ(両戦争にロシアが関わっているので、なおさら重ねて観てしまった)。
そしてあらためて思いました。どんな理由があるにせよ、戦争はダメ。戦争反対。
画面を通してだけど、シリアの人たちの死を目の当たりにすると、特に幼い子どもたちの死(生々しく言うと遺体)を目の当たりにすると、もうなんとも言えない気持ちになる。涙が出ないほどの衝撃。
大人だろうと子どもだろうと、若者だろうとお年寄りだろうと、男性だろうと女性だろうと、命は平等だし失われるのはもちろん悲しい。でも子どもの命ってちょっと特別なものだと個人的には思っていて。だって、これからじゃないですか、人生は。
人生って苦しいことや辛いことが山ほどあるけど、楽しいことや嬉しいことだって山ほどある。それらを経験することなく幼い命が奪われるなんて、それも戦争という大人の都合の争いごとに巻き込まれるなんて、胸が張り裂けそうです。
そしてなんと言っても空爆の恐ろしさですよ。数メートルに渡って抉り取られた地面を見ると、背筋が凍るほどの恐怖を感じます。ミサイルや爆弾が近くに落ちたら人間なんてひとたまりもない。恐怖しかない。
そして、その空爆はアサド政権の後ろ盾になっているロシアがやっているんですよ。ピンポイントで病院も狙っている。これ、ウクライナに対しても同じことやっているよね。病院を狙うなんて人間のやることじゃない。狂ってる。
この作品を観て、ロシア国民に対して「プーチン政権打倒に立ち上がれ!」とか無責任に言えない。ロシアって、シリア国民やウクライナ国民に対して空爆や爆撃を平気でするような国ですよ。ロシアなら謀反した自国民の命だって平気に奪うと思う。空爆はしないだろうけど、間違いなく粛清するよ。
もう、どうしたらいいんだろう。いったい誰がプーチンを止めるのよ…。
現在日本では、ウクライナの人たちが何人死亡して何人負傷して…という残念なニュースが毎日流れるけど、数字なんかより、ひとりの遺体を見る方が戦争の惨状をリアルに感じられると、本作を観て思いました。
そして、本作は戦争に巻き込まれた当事者が撮影した映像なので、説得力があるんです。他人事感が漂うニュースの映像とは質が違う。
今こそ、今だからこそ、多くの人に観てほしい。
はぁ、早く戦争が終わってほしい。
戦争反対。
おしまい。
