公開年:2022年
上映時間:107分
監督:山田晋
原作:藤子・F・不二雄
出演(声):水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一、朴璐美、梶裕貴、諏訪部順一 他
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『ドラえもん』長編映画の41作目。1985年に公開されたシリーズ6作目『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』のリメイク作品。
監督は『映画ドラえもん のび太の月面探査記』(2019)で演出を担当した山口晋。脚本は『さよなら、ティラノ』(2018)、『サイダーのように言葉が湧き上がる』(2021)、『交響詩篇エウレカセブン』などアニメ作品を多数手がける佐藤大。
では、『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)2021』の感想、いってみましょう。
★4.0
ある星の大統領パピが反乱軍によってその身を追われ、逃げた先の地球でのび太くんたちと出会う。その反乱軍がパピを追って地球にやってきてのび太くんたちもピンチに。どうする!?という物語。
勇気と友情!安定のドラえもんクオリティでした。おもしろかったです。が、ドラえもんとはいえ戦争の物語だったので、現在のウクライナ情勢と重なるところが多々あって(独裁者の存在、武力侵攻、脱出を拒む大統領の姿、武力vs武力などなど)、今までのドラえもん映画とは違い、純粋に楽しめなかったし、重みみたいなものも感じました。大人として。
キャラクターの立ち位置みたいなものは、いつも通りではあったけど、やっぱり感じ方は今までと違いました。
パピ(大統領)のために敵に立ち向かうドラえもん、のび太、ジャイアンはそりゃあカッコいい。でも僕は、怖いものは怖い、そしてやれる事をやれる範囲で頑張るスネ夫にいちばん共感できたかな。
だって、戦うのって普通に怖いじゃないですか。それも自分のためじゃなくて誰かのために命をかけるなんて、なかなかできない。僕だってウクライナのために命はかけられない(ちょっと話が違うかな…)。スネ夫の姿が戦争をリアルに、身近に感じさせるんですよね。
そんなスネ夫に対してバカにすることなく、無理強いすることなく、しずかちゃんと後方支援にまわさせるドラえもんたちがとても素敵でした。すごくスネ夫のことを理解しているし、尊重している。それに応えるように戦闘機(というか戦車?)の整備を頑張るスネ夫も最高。僕の目には、5人の関係性がいつにも増して素敵に映りました。
スネ夫と一緒に後方支援にまわったしずかちゃんは危うかったなぁ。
アジトが攻められて、このままやられちゃうくらいなら戦う!みたいなことでしずかちゃんが戦場に出ていくシーンは、まさにウクライナ市民の姿を見ているようで、ちょっと怖かったです。やられる前にやるって、まさに戦争ですよね。(やらなきゃやられる、って死んだおじいちゃんが言っていたのを思い出した。)
ウクライナ情勢とダブらせすぎなのはわかっている。でも、いろんなシーンやセリフがいちいちタイムリーで響いてきちゃうんですよね。
昨年(2021年)に公開される予定だった本作。コロナの影響で公開が延期になり、1年後の今年に公開されたわけですが、ウクライナ情勢と重なってしまい、意図せずタイムリーな作品になってしまいました。
ドラえもんって楽しく観られるコンテンツであるはずなのに、心の底から楽しめない自分がいる。子どもたちは普通に楽しめたと思うけど、大人にとっては戦争の罪深さみたいなものを感じて、いつもようには観られないんじゃないですかね。
個人的には忘れられないドラえもん映画になりました。本作を観るたびにロシアとウクライナ戦争(というかロシアの侵略戦争)を思い出してしまうような、そんな気がします。
本当は弱虫のび太くんが勇気を出して頑張る姿とか、いじめっ子ジャイアンが見せる男気とか、テレビシリーズではあまり見られないみんなの姿や誰かのために頑張るみんなの姿に純粋に感動したかったのにな。
戦争のバカ。
戦争反対。
おしまい。
