公開年:2022年

上映時間:141分

監督:エドガー・ライト

出演:ロン・メイル、ラッセル・メイル、ベック、アレックス・カプラノス、トッド・ラングレン、フリー、エドガー・ライト、ビョーク(声の出演) 



いつもワタクシの駄文を読んでいただきありがとうございます。感謝ですm(_ _)m



監督は『ベイビー・ドライバー』(2017)、『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)のエドガー・ライト。監督自身初のドキュメンタリー作品。主演は(主演って言うのか?)スパークス(ロン&ラッセル・メイル兄弟)。



では、『スパークス・ブラザーズ』の感想、いってみましょう。


★4.4




1960年代に結成されたロン&ラッセル・メイル兄弟による謎に包まれたバンド「スパークス」の真実に迫った音楽ドキュメンタリー。




高校生くらいの頃、ギタリストの布袋寅泰さんがパーソナリティをつとめる『ミュージック・スクエア』(NHK-FM)という番組を愛聴してまして。布袋さんが大好きな曲を流しまくるという番組で、布袋大好き高校生だった僕は、そのラジオから流れる曲たち(アーティストたち)にめちゃくちゃ影響を受けたんです。そうなんです、スパークスとの出会いも布袋さんのラジオなんです(ちなみに我がアイドル、デヴィッド・ボウイとの出会いも布袋さんのラジオ)。


うろ覚えなんですけどね、『ディス・タウン』と『アマチュア・アワー』が流れてきて衝撃を受けたんです。何なんだ、この声は!何なんだ、このカッコいい曲は!


買いましたよ。その2曲が入ってるアルバム『キモノ・マイ・ハウス』を。これは名盤です。マジで。オススメ。


真ん中が『キモノ・マイ・ハウス』。左がベスト盤。右が『IN THE SWING』(輸入盤っぽい)。スパークスのアルバム、3枚も持ってました。


ちなみに今テレビで流れているiPadCM(「生徒会長は、ソニア!」っていうCM。わかります?)に『ディス・タウン』という曲が使われています。さすがApple。選曲のセンスよ。


ちょっと前置きが長くなりましたが、要は僕が青春時代に聴いていたバンドなんですよ、スパークスは。(まぁ、でもここ十数年は聴いてないですがおい。)


そんな思い出のバンドのドキュメンタリーをあのエドガー・ライト(昨年の『ラストナイト・イン・ソーホー』は傑作だった!)が撮ったということで、そりゃあ観に行きますよ。




率直な感想は、もうね、想像の斜め上を行く素晴らしい作品でした。


もっと懐かしさやセンチメンタルな気持ちになるのかと思っていたんですけど(多少はなりましたが)それほどでもなく。そういう感傷的になるような作りではなくて、大げさかもしれないけど、今後生きる上でのヒントをもらったような、鑑賞後はめちゃくちゃ前向きな気持ちになるような、そんな作品でした。


変化を恐れず常に変わり続けようとする生き様。周りに迎合しない生き様。浮き沈みを繰り返しながらも好きなことを突き詰めるロンとラッセルの生き様がめちゃくちゃカッコよくて、すっごく勇気をもらいました。


周りにどう思われるとか、周りにどんな目で見られるとか、そんなの関係ないんですよね。自分は何をやりたいのか、それ一択。周りは関係ない。


兄のロン・メイルは77歳。弟のラッセル・メイルは74歳。こんな老人いや、こんな男たちになりたい。


こんなおじさん真っ只中の僕にも響いたので、若い子たちの心にはもっと響くんじゃないかな。ぜひとも観て欲しい。良い影響を受けるんじゃないかな。




全体的には、本人たちのインタビュー、関係者やファンの証言、ライブシーン、可愛いアニメーションなど、ドキュメンタリー作品としての完成度も非常に高く、さすがエドガー・ライトといった感じでした。


ロンとラッセルはとてもユーモアがあってオシャレ。おそらくエドガー・ライト(の作風)との相性も良いんでしょうね。いい意味でポップでオシャレな作品に仕上がってましたよ。




ちなみに現在上映中の『アネット』(第74回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞)の原案はロンとラッセルが作ったそうです。もちろん音楽も担当。多才が過ぎるでしょ。




多分ですけど、それほどメジャーな存在ではないので(そんなことないのかな。少なくとも僕の周りでは知ってる人はいない)、存在を知らない人は本作を積極的に観ようとはしないでしょうけど、騙されたと思って観て欲しいです。


何歳になっても、自分の(自分たちの)生きたいように生きる。進みたい方へ進む。ロンとラッセルの生き様にはグッときます。


まだまだカッコいい生き様を見たいし、見せてくれるんじゃないでしょうかね。



おしまい。