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公認心理師・臨床心理士の

 

中村友一(なかむらゆういち)です。

 

いつもお読みいただきありがとうございます

 

 



 

「戦争反対」と「平和推進」とは、


似て非なるものです。


例えば、


気候変動や環境破壊などの問題のように、


事態が中々進展しない問題に対しては、


多くの人々が強い声を上げることによって、


周囲の人々の意識を「活性化」させて、


物事を先に動かすことができます。


一方で、戦争のように、


既に激しい争いが起こっている問題に対して


「戦争反対!」


と強い口調で声を上げることは、


一見望ましい行動のように見えます。


しかし実は、正義を振りかざしながら、


更に人々の意識を「活性化」させて、


火に油を注ぐことになってしまうのです。



怒りや憎しみは、


とても容易に拡散し連鎖します。


それぞれの国の指導者が説く


「正義」の名の下に人々が殺し合い、


家族や親しい人を殺された人が


復讐のために相手を殺し、


「人々の安全を守るため」という


名目のもとに多くの国々が介入し、


対岸の火事だと思っていたら知らぬ間に


自分のすぐ近くで戦火が上がっている。



そんな世界規模の大戦を、我々は何度


繰り返せば気が済むのでしょうか。




また、ただでさえコロナ禍によって


不自由な生活を強いられ、


恐怖・不安・不満といったネガティブな感情


が日常的に蓄積している状態です。


そこに、火種がつけば、


溜まりに溜まったフラストレーションを


発散させるべく、


怒りと憎しみの爆発が起こり、


SNSなどを通じて、


あっという間に山火事のように


世界に燃え広がるのです。



何かに対する反対運動のデモに


参加している人のうち、


気持ちが高ぶりすぎた一部の人が


暴徒化するというニュースを、


我々は何度も目にしているはずです。



そんな感情の炎があちこちで


燃え盛っているような状況において、


指導者が振り上げた拳を下げるのは


不可能と言えるでしょう。



今必要なのは、


「活性化」ではなく「沈静化」です。


平和を推進したいのであれば、


まずはあなたの心を平安にしましょう。


周囲が浮足立っている状態だとしても、


まずはあなたから始めましょう。



戦火の中で傷ついたり苦しんでいる人たちの


命や生活を、


直接的に救助・支援している


立場の人に対しては、


ただただ感謝しかありません。


そして、


直接的な支援を行うことが難しい人に


おいては、自分の心を穏やかに整えた上で、


その気持ちを周囲に広げていきましょう。



他人の苦しみや悲しみを受け止める器となる


ためにも、


精神的にどっしりと構えましょう。
 

 

 

 

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