とあるテレビ番組において、ニートの若者に

先生役の芸能人がお説教をするコーナーが

ありました。そこで、ある若者が、

「親の脛をかじる、親からお金を引き出すの

にもテクニックがいるんですよ!」

と言っていました。



親御さんの立場からしたら、

「何をふざけたことを言っているんだ!」

とお怒りになることでしょう。しかし、

ただ親の目線からの意見を彼らにぶつけた

からといって、話が平行線に終わるかも

しれません。実際、その番組においても、

若者と先生役の人とのやり取りが空回り

していたように見受けられました。



ここで、一旦彼ら若者の視点に立って、

彼らの意見を現実に適用できる形に

落とし込む方策について模索してみたいと

思います。




「親の脛」は当然無限ではありません。

ですので、何の考え無しにその脛をかじり

続けていれば、いつかは家族も自分も生活が

ままならないところに来てしまいます。



そこでまず重要なのは、「親の脛」を

具体的な金額として把握しているかどうか

ということです。


つまり、親の脛の増減(親の収入・支出)が

どれくらいか、そして、親の脛の残り具合

(親の資産残高)がどれくらいかを金額として

知っているかどうかということです。



更に、親が働けなくなった時や、資産が

事故や天災、盗難にあって無くなった時など

のリスクを最小限に減らすにはどうすれば

良いかを考え、保険や分散投資など何らかの

手立てを打つことです。



先ほどの若者たちは頭が切れる人が多く

(だからこそ言い訳の弁も立つわけですが)、

より多くの「親の脛」を出来るだけ長く

かじり続けるには、親の脛自体を継続的に

増やし続けるしかないという考えに至るかも

しれませんし、そのために投資や資産運用と

いうところに目が向くかもしれません。




安心安全で持続可能な形で親の脛をかじり

続けるための方法を極める、そういう人を

世の中では「資産家」と呼びます。



ヨーロッパで貴族だった家系が今でも一部

資産家として残っています。先祖から

引き継いだ土地や建物から得られる

不労所得で生活している彼らにとっては、

労働しないことがアイデンティティの一つ

とさえ言えます。



一方で、ひきこもり支援者の中には、

ひきこもっている人たちに株式投資などを

教えて、ひきこもったままお金を稼ぐ方法を

身につけさせようと試みている人もいます。

株だけで経済的に自立するにはハードルが

高いですが、自分の力でお金を得たことが

自信になって、少しずつ社会に目が向いて

いくということがあったそうです。



親の脛をかじっている人は、どうせ

だったら、その方法を極めて資産家を目指す

のも一つの手なのではないでしょうか。

そこまで行かなくても、親の脛の限界に

真正面から向き合って、自分の生き方を

見直しても良いのではないかと思います。




また、子どもに脛をかじられている人は、

自分のキャッシュフローや資産残高などを

ファイナンシャルプランナーのサポートを

得て、財務諸表として表して、それを使って

子どもに説明してはいかがでしょうか。

具体的な金額が示された方が子どもも

イメージしやすいですし、親の本気度が

伝わることと思います。



ひきこもり支援で有名な精神科医の斎藤環

さんとファイナンシャルプランナーの

畠中雅子さんの共著に「ひきこもりの

ライフプラン」という本があります。

この本では実際に、親の現在の資産を

最大限に活用して、子どもを生涯支えられる

ライフプランの作り方をアドバイス

しています。

ひきこもりのライフプラン――「親亡き後」をどうするか (岩波ブックレット)


ひきこもりの長期化と、それに伴う親子の

高齢化が深刻になっている昨今だからこそ、

こういった本が参考になることは多いと

思います。




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