公認心理師・臨床心理士の

中村友一(なかむらゆういち)です。

いつもお読みいただきありがとうございます






体の調子が悪くなったら病院に行って

治療を受け、薬をもらい、調子が良く

なったら病院に行くのをやめます。そして、

また調子が悪くなったら再度病院に通います。



悩みや困ったことがあったら、相談できる

ところに行き、問題が解決したら、相談を

やめ、また次の悩みが出たら相談窓口に

駆け込む、そんなことを繰り返してしまう

こともあります。



〇〇カウンセラーと称する人の中には、

相手の不安や恐怖をコントロールすることで

相手を自分に依存させ、結果的に継続して

稼げるようにする人さえいます。

そういう人からしたら、何度も通ってくれる

お客さんは良い金づるにしか見えません。



相談者が相談を受ける人に頼りたいという

感情が起こるのは自然なことですので、その

依存心に対してどう対処するかという部分に

支援者側の倫理が問われます。



本来カウンセラーは、「クライアントが望む

方向に変化していくのを手助けする」ことが

役割です。「カウンセラーがクライアント

を変える」訳ではありませんし、お互いに

それを望んではいけません。



更に言えば、仮に元々の悩みや問題が解決

したとしても、将来的に別の悩みや問題が

起こるリスクがあると考えられる場合は、

そのリスクにクライアント自らがどのように

対処していくのかというところまで

カウンセリングで扱っていくのが

望ましいのです。



何回かカウンセリングを受けていくと、

クライアントがカウンセラーの考え方や

対処方法を少しずつ身につけ、「こういう

場合、カウンセラーさんだったらどう

アドバイスしてくれるかな?」と問いかける

ことで、自ら解決策を見出せるようになって

いきます。



カウンセラーのやり方を自分の中に

取り入れたクライアントには、もはや

カウンセラーは必要なくなり、自分の力で

自分の人生を切り開いていけるように

なります。ここまで持っていくのが

カウンセリングの理想的な「終結」「卒業」

と言えます。



カウンセラーが全くいらなくなる世の中に

なるまでにはまだまだ時間がかかるでしょう。


しかし、お互いに依存せず、ゴールを

見据えながらクライアントが問題を克服し

成長していくプロセスに寄り添って併走して

いけるように私も努めてまいります。


まずは、悩みや困りごとがあったら、

遠慮せずに専門家に相談してください。

そして、カウンセリングのプロセスの中で

悩みの対処方法を学び身につけていきましょう。





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