こんばんは。

 

 

北京五輪も後半戦に突入しました。

クロスカントリーに関しては男女のリレーまでが終了。

男子10位。女子11位。

予想はしていたけど厳しい戦いでした。

 

しかしメディアの記事では、

「健闘。意地を見せた。」と書かれている。

これには違和感しかない。

 

男子は40kmでトップと8分10秒差。8位入賞まで2分45秒差。

女子は20kmでトップと4分59秒差。8位入賞まで1分20秒差。

 

それぞれのラップタイム差は

男子1走 広瀬   +58秒

  2走 宮沢 +3分55秒

  3走 馬場 +1分48秒

  4走 山下 +2分27秒

 

女子1走 石田     +12秒

  2走 土屋 +1分56秒

  3走 小林 +1分29秒

  4走 児玉 +1分48秒

 

男女ともに1走は役目を果たしたと思うが、

それ以外の選手はお世辞にも健闘したとは言えない。

リレーは勢いもあるので一度遅れると挽回するのは難しいし、

ズルズルといってしまう。

 

確かに男子に関しては8年前は周回遅れでゴールは出来なかった。

それに比べれば上出来だと思うかもしれないが、

8年前の原因は明らかにスキーが滑っていなかった。

誰がどう見ても圧倒的に日本チームは滑っていなかった。

その責任を全て背負わされたのが、1走でテレビに映っていた宮沢である。

あとの選手も皆滑ってなく、後れをとっていたが、

テレビに映る事がなく人々の印象には残らなかった。

宮沢は一人で全てを背負ってきたのだ。

 

当時のスタッフはそれを認めようとせず、

最終的にスキーを選んだのはお前達だと。

レース後のミーティングで選手とスタッフの間に修復不可能な大きな溝が出来た。

僕自身怒りでコーチ陣の部屋を出る時、その時のフルパワーでドアを閉めた。

 

そのシーズンはずっとスキーの滑りが悪く、

選手はそれをずっと訴えていたがスタッフは頑なにそれを認めなかった。

 

今回のリレーに関してはテレビで見る限りにはなるが、

滑りに大きな問題はなく見えた。

だとすると地力の差である。

 

女子に関してはもう何年も何年も石田頼み。

いつまで経っても石田頼み。

石田も本望ではないがそれをわかっているからこそ

今回の快走に繋がっていると思う。


世界と戦う厳しさを伝えきれなかった自分にも責任はあるが。

今の日本クロカンチームは強いとは言えない。

だからトップと8分10秒差の10位。

4分59秒差の11位でも健闘や粘ったと書かれてしまうのかもしれない。

 

自分達を取り巻く環境を変えたいのなら、必要なのは結果。

結果を出さずに不平不満を言っても響かない。

国の代表として結果を求めて戦う覚悟が必要。

 

そして、結果を求められるのは選手だけではない。

コーチも同じ事が求められる。

結果が出なくても続けられるという生温い雰囲気が充満している。

選手は自分の人生をかけて頑張っていると思う。

ただ、選手はその頑張りのレベルをもっともっと上げる必要があるし、

コーチはその選手達の人生を背負っている事をもっともっと強く認識しないといけない。

 

自分自身オリンピックでメダルを獲得したわけではないし、

入賞すらしていない、ただ出ただけの選手。

W杯でも4位が最高で表彰台に立ったわけではない。

そんな人間が偉そうにと思われてもいい。

 

もっと組織として同じ方向を向いて、

高みを目指して戦いたかった。

 

この想いだけはずっと消えないでいる。

 

組織はリーダーの存在でかたちが大きく変わる。

リーダーの覚悟次第で組織は変わる。

絶対的なリーダーの存在で。

 

夏冬合わせて強化・育成に成功している競技、種目はたくさんある。

その競技、種目に共通する事はリーダーの存在ではないかと思う。

スキーの中でもメダルを獲得し、世界と対等に戦っているチームがある。

だから日本人でもできるはずだし、クロカンチームもやれる。

 

1年で縮める差なんて微々たるものだが、

それを4年続ければかたち(結果)になるかもしれない。

4年で縮める差なんて微々たるものかもしれないが、

それを8年続ければかたち(結果)になるかもしれない。

 

それを目指す者と、それに関わる全ての人が

本当の覚悟を持てるかにかかっている。

 

選手は頑張っていると思う。

でも、頑張るレベル、満足のレベルをもっと上げて、

どうせやるならもっともっと良い景色を見て欲しい。


北京五輪のクロカンも残すところ個人戦は男女のロングのみ。

本人達も含めて、次を目指す選手に少しでも光が見えるレースを。

 

応援・期待しています!