私は小学生の頃から、人は何のために生まれてきて、本当は何をすればいいんだろう?
ふとした瞬間にそんなことを考えて、その答えを得るために、「人を観察する」ということをしていました。
観察をしているうちに、二通りの観察パターンがあることにきがつきました。ひとつはその人の心の中のおしゃべりが聞こえるパターン。これは人だけでなく、木や石や神社などからも聞こえました。もうひとつは、「この人のこの才能すごい」と感じるパターンでした。
しかし大人になるにつれ、その観察をすると自分が消耗してしまうことに気づいて、いつの間にか封印していました。


その後またその状態が復活したのは、子供を生んで、子供と過ごす時間の中ででした。
子供の寝顔を見ながら幸せな気持ちでいっぱいににりながらも、「私はこの人生でいったい何をするために生まれてきたんだろう」
また自分への問いかけがはじまりました。
そしてある日子供と一緒にうたた寝をしてしまったあと、ボーッとしていたら、自分の中で忘れさられていた思いがわいてきました。その思いがピークになった時に思わず、「歌いたい…」と、涙がこみあげてきました。

自分でもびっくりでした。でもこの思いを大切にしようと思い、一週間後には、まだ歩きはじめたばかりの息子をベビーカーにのせて、一時預かりの保育園に預けて、1時間半電車に乗って、ミュージカルのレッスンに通いはじめていました。
すると子育てで疲れていて、時間も体力もいっぱいいっぱいなはずなのに、心に余裕が生まれ、息子のアトピーも完治し、夜泣きも少なくなってきました。その時にうすうす気づいたのは、人は心の奥深いところの、魂からやりたいことをやって生きる時に、何かが変わるのではないかということでした。

そして歌のレッスンが終わって、子供を寝かしつけた、ある夜、今日歌えたことに感謝しながら軽く目をつぶっていると、自分の奥深いところから声が湧いてきました。「私の役割は結ぶこと…」と。人と人をつなぐこと、またその人の本当にやりたいこと、その人の持って生まれた才能、魂の役割とその人の現実、今とを結んでいくこと…そのことをさせて頂きたい…漠然とそう思うようになりました。
それが結、ゆいという名前を名乗るようになった由来です。
この名前は約8年くらいになりますが、それまではずっと、ゆいという名前だけでやってきました。そして本当につい最近、天音(あまね)という姓をつけることができました。
この姓を名乗ることは私にとってとても勇気のいることでした。

この天音の由来については次回お話したいと思います。