「造反のケジメをつけろ」
立場のある方の発言に衝撃を受けています。
 
1月30日の参議院本会議で、2019年度補正予算が成立しました。
補正予算の総額は約4兆5千億円で、災害復旧費や経済対策などが盛り込まれています。 
 
自民党や公明党、日本維新の会が賛成しましたが、国民民主党の増子輝彦さん(福島)、羽田雄一郎さん(長野)も賛成されました。
※〈国民民主党と立憲民主党などでつくる会派に所属する櫻井充さん(宮城)も賛成〉
国民民主党は党として反対を決めておられたので、両議員は造反されたことになります。
 
与党と野党では立場や考えに違いがあります。
予算の中には相容れない項目もあるかもしれません。
ただ、お二人のご地元は昨年の豪雨で大きな被害が出ました。
私は両議員からお話を伺ったことはありませんが、党の方針との間で悩まれながら、被災者・被災地のことを思い、補正予算に賛成票を投じられたのではないかと拝察します。
 
この行動に対して、立憲民主党の枝野幸男代表は記者会見でこう仰っています。
 
「国民民主党がまず党内でしっかりとケジメをつけていただきたいし、こうしたことにケジメをつけていただけないと、なかなか共に戦うことは難しい」
 
会見録を読んで眼を疑いました。
補正予算への対応には国民民主党も党議拘束をかけておられたのでしょう。
しかし、他党の議員の行動に対して、しかも被災地の議員の行動に対して「造反にはケジメをつけさせろ」。
野党第一党の党首の言葉とは思えません。
 
立憲民主党の創設・躍進の原動力になったのが、「排除発言」など小池百合子都知事の居丈高な言動への反発だったことを考えれば、皮肉としか言いようがありません。
 
私は党派を越えて、多様性と寛容さを大切にする社会風土をつくっていきたいと思います。