あの日は確か、香りから始まった
甘くて、塩辛い芳香を纏うパティシエ
反射するダークチョコレートの髪
蜜の雫が落ちそうな潤った瞳
塩が舌の味蕾を擽った時の表情
その身から放つアマランス色
周りの景色を染めて行く
引き寄せる
風も、木も、空も、光も
その全てを飲み込む
海の彼方へと運ばれ
奥深く根まで侵入し
見守り
照らして
その小さくて、蔦で覆われた店に訪れる人々を包む
積み重なる圧迫に壊れそうな人々
少しでも和らげるようにと
パティシエは作り続ける
「幸せ」の具を忘れる事無く
一つ一つ焼き上げる
インスピレーションを失ってしまった人々
その脳細胞まで刺激するような
数々の味が駆け回る
そんな創作
彼の手から生まれる
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タスマニアに行った時撮った写真です。
あまり考えないで撮りましたが、なんとなく気に入りました。
写真を見ると、何故か甘い匂いがするんです。
それでこの詩が出来上がりました。
