除夜の鐘、そして、新しい年へ。 | 流麗 岡村由香子公式ブログ
あと数時間で、新しい年!歳神様をお迎えする準備はお済みでしょうか。私は、夫が運転する車の助手席で、これを書いています。帰ったら、紅白を横目に見ながら、おせちの仕上げと、台所の片付けかな。
さて、大晦日といえば、除夜の鐘。新年を迎える深夜0時をはさんで、お寺で撞かれます。煩悩の数だけ、といって108回撞くのは有名ですが、その由来をご存知ですか?
見る「眼(げん)」聞く「耳(に)」嗅ぐ「鼻(び)」味わう「舌(ぜつ)」触れる「身(しん。からだ)」の五感を五根と言い、それに、その五感から感じたものによって生まれる心の動き「意(い)」を加えて、『六根(ろっこん)』と呼びます。
この『六根』に、それぞれ、好(こう:気持ちいい)悪(あく:気持ちが悪い)平(へい:どうでもいい)があって、6×3=18種類。
この18種類それぞれに、さらに浄(じょう:清い)染(せん:きたない)の2種類があって18×2=36種類。
前世、今世、来世の三世に、上の36種類があると考えるので36×3=108
これで、人間の煩悩の数を表すといいます。
これ以外にも、12ヶ月 + 二十四節気 + 七十二候で、108となることから一年間をあらわす、とも。
撞いた、その一音一音だけでなく、その音色が夜のしじまに溶け込んでいく余韻は、一年に溜め込んでいた煩悩を解き放っていくのかもしれません。
お寺で除夜の鐘を聞きながら年を越すことは少なくなっているかもしれないけれど、テレビ越しにでも、少しの間鐘の音のひとつひとつ、消えゆく余韻に耳を澄ませて心の声を聞く時間にしてみてはいかがですか?
今年も一年、お世話になりました。
それでは、みなさま良いお年をお迎えくださいませ(^^)