aoashiJ1

 

Jリーグが開幕し、2月で中断して今日まで世界は大変なことになっていきました。

 

 

アオアシを描くのも正直きつく、アナログとデジタルが共存の僕の原稿においてはリモートにするだけでは成立せず、スカイプで繋ぎながらも描きあげた原稿をスタッフさんの家まで持っていって玄関先で渡し、スタッフさん同士でも同じことをやってもらって各々が絵を入れてもらってスキャンして、そこから仕上げてようやく完成する感じでした。

 

 

これまで決まった期間でやれてたことが何日もかかるようになったと。

 

 

漫画というのは、大変な事態の中で絶対必要なものではないわけで。

 

もう一つ仕事を抱えていたのもありヘトヘトになって、スタッフさんも大変で。休むということもできたんでしょうが。

 

こういう大変なときに落ち込んでる人が、スピリッツ開いて当たり前にアオアシが載ってて読んで、「ああもうちょっと頑張ってみようか」と思ってくれるならと。なのでもう意地でも描いた。

 

 

今年の学生さんたちは最後の夏が奪われた。僕は地元の高校サッカーの引退試合を少し観に行かせてもらった。良い試合だったと思う反面、どうしても可哀想だと。サッカーだけじゃなく野球、総体、スポーツだけじゃなく吹奏楽などの文化系。学生さんたちは全国を目指した最後の舞台を強制的に奪われてしまった。

 

 

「大人が必ずなんとかしてくれる」と信じてた子たちに応えられず、僕たち大人ははっきりと無力で、なんともしてやれなかった。

 

 

「君たちの努力した日々は無駄にはならない」という言葉をよく聞くけれど、何もできなかった僕たち大人が言うべきではない。権利がない。奪われた本人たちにしかわからない。

 

 

何年も経って、学生さんたち本人が同じ言葉を自分の言葉で言えるようになったならばこれほど素晴らしいことはないけれど。

 

 

それ以外では言えないはずだなと。思いました。

 

そんなことを思いながら、漫画を描いていました。

 

 

今日からJ1が再開します。選手スタッフだけでなく、クラブの運営の方、裏方スタッフの方、必死の思いでここまでこぎつけたと思います。大変なさなか、本当に色んな人が「自分がやるべきと」思ったことをやって結集してきた結果だと、その積み重ねだと思います。

 

 

そう、自分がやるべきだと思ったことをやるしかない。

 

 

バーニィも言ってたがな。

 

 

今日も僕は漫画を描いて。

 

 

そして今日は何より、Jリーグを楽しもう。