【国別】文化の違いを現場の力に⑧ミャンマー | フォークリフトプロフェッショナルスクール みずおち

フォークリフトプロフェッショナルスクール みずおち

フォークリフトの実技訓練校の開校に向けて軌跡を綴っていきます

🌏 文化の違いを現場の力に変えるために

 

このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます

外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。

少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。

個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。

 


 

日本でも技能実習生や特定技能人材として多く働いている「ミャンマー人」についてです。


ミャンマーについての基本情報

1. 歴史的背景

  • かつては「ビルマ」と呼ばれ、19世紀にイギリスの植民地でした。

  • 第二次世界大戦後、1948年に独立。長く軍政が続いていましたが、民主化と混乱が交互に起きてきました。

  • 現在も政情不安定な状況が続いており、多くの人が生活の安定を求めて海外就労を希望しています。


2. 言語

  • 公用語はミャンマー語(ビルマ語)。

  • 日本に来る技能実習生や労働者は、来日前に日本語を学んでいることが多いですが、会話は初級レベルの人が多いです。


3. 文化・風習

  • 穏やかで礼儀正しく、控えめな性格が多い。

  • 「ありがとう」「すみません」などの言葉を丁寧に使う文化。

  • 食事は手で食べる文化も残っており、日本のマナーとは異なる点も多いですが、基本的に他人を尊重します。

  • 上座部仏教が強く根付いており、「徳を積む」「怒らない」ことを大切にする精神文化があります。


4. 宗教

  • 国民の約90%以上が仏教徒(上座部仏教)

  • 仏教行事や僧侶への敬意は非常に大きい。

  • 特に男性は一度は出家する習慣もあり、宗教的価値観が生活に深く根ざしています。

  • 宗教・信仰に関する配慮は信頼関係を築く上でとても重要です。


5. 気候・風土

  • 熱帯モンスーン気候で、高温多湿かつ雨季と乾季がある

  • 寒さに弱い人が多いため、冬場の服装や室温管理に配慮が必要です。


ミャンマー人の特徴と職場での付き合い方

6. 労働観・性格の傾向

  • 真面目で素直、几帳面
     丁寧に教えるとしっかり実行します。まじめで勤勉な姿勢が評価されやすいです。

  • 「和」を重んじるタイプ
     自分の意見を強く主張せず、協調性を大事にします。

  • 感情を表に出しにくい
     困っていても黙ってしまうことがあるため、こまめな声かけが必要

  • 叱責に対して萎縮しやすい
     強く叱ると自信をなくしてしまうことがあるため、冷静で穏やかな対応が効果的


7. よくある誤解とその対応

「返事しない=無視?」
遠慮や緊張で話せない場合が多い。
➡ やさしく繰り返し聞くことで、安心して話せる
 
「受け身で積極性がない?」
指示待ちが多いのは、失敗を恐れているからです。
➡ 小さな成功体験を重ねる指導が効果的だと思います。
 
「笑ってごまかしている?」
困った時の「照れ笑い」が多い文化なんです。
➡ 笑顔の裏に困りごとがないか気を配ることが大切です。
 

8. 職場でのコミュニケーションのポイント

  • 叱らず、褒めて伸ばす指導が効果的
     自信を持たせることが習得スピードを上げるコツです。

  • 「わかった?」ではなく、確認クイズ型で理解度をチェック
     「これ、どうやるか説明してくれる?」など、自然に確認できる方法が有効。

  • 非言語的コミュニケーション(表情・ジェスチャー)を活用
     言葉が通じにくいので、やさしい声かけと、視覚的なサポート(絵・写真・動画)が良いと思います。

  • 話す機会を作る=信頼関係を築く第一歩
     お昼休みや仕事前後に軽い会話を心がけると、働きやすさが格段にアップします。

  • 宗教や文化行事への配慮
     仏教の祝日や精進料理など、本人が大切にしている習慣を尊重することが信頼につながります。

ほとんどの方が仏教の教えを学んでいるので、謙虚で真面目な方が多い印象です。
言葉が通じにくいので、私たちの訓練校でも動画で解説したり、身振り手振りになるかと思います。
 
ミャンマー語の「ありがとう」は”チェーズーティンバーデー”とっても長くて言いにくいですが、
日本語の「どうもありがとうございました。」も同じように長いですよね。
真摯さを感じる良い言葉だと感じます。