雲仙温泉からバスと電車を5時間ほど乗り継いで、長崎にやってきました。

長崎の沿岸部の島々には新生代に堆積した有機物によりつくられた石炭を採掘していた旧海底炭鉱がいくつかあります。代表格は軍艦島、こと端島。
このうち、現在も見学することができる唯一の炭鉱である池島に行きたかったのですが、降車駅を間違えて残念ながらキャンセルとなりました。



長崎県沿岸部には炭鉱跡、洞穴、化石スポットなど魅力的なポイントに溢れています。

そのなかでも、わたしが一番行きたかったのは、伊王島の千畳敷。
ブログなどを読んで、化石が見つかりやすいスポットであることは知っていました。

伊王島までは、長崎港ターミナルからフェリーに乗ります。


伊王島は隣の沖ノ島と短い橋でつながっており、この二つの島は伊王島大橋で本土とつながっています。

近年は、アイランド長崎というリゾート島として人気なんだそうです。


沖ノ島と長崎を結ぶ伊王島大橋。


アイランド長崎とは、フェリーを降りてすぐの東側(長崎に面した海岸沿い)に連なるホテルやロッジ、また温泉などの複合施設で、ほとんどの来島者はこのリゾートを目的にしているんだそうです。



しかし、そんなリゾートがわたしに関係あるはずもない。

目的とする二箇所の化石スポットは、いずれも島の西側なのであります。


まずは沖ノ島を歩きます。

海沿いは風が強い。


岬の岩這。

干潮時は波食棚(いわゆる、鬼の洗濯板)が見れるのだそうです。

潮が引き始めるまで2時間ほどご飯を食べたりしてひたすら待ちました。


到着したときは海の底だった波食棚が見えてきた。


待った甲斐はありました。


巻貝。


この二枚貝は美しかった。


たくさん撮影できたので、次のスポットへ。

沖ノ島をさらに半周し、伊王島に向かいます。



いよいよ千畳敷へ。

千畳敷は伊王島の方にあり、登りがきついうえに最後は一気に海岸まで階段を下ります。


想像の10倍は廃れた雰囲気に驚きましたが、まずは潮がさらに引くのを待ちます。

よくよくみれば砂岩のなかに化石らしきものがないわけでもない。


1時間ほど待ってみましたが、波は高く、手すりなどもない、誰もいない千畳敷を下まで降りていくのは危険と判断して、港に戻ることにしました。


帰りの階段でおもしろい蟹を発見。



リゾートの温泉で汗を流しフェリー乗り場に向かいました。


おそろしいことに次のフェリーは2時間後。

別に急いでないけど、無駄な動きが多かったなと思っていたら、フェリー乗り場でアクセサリーを出店していた長崎の女性が伊王島大橋を抜けて長崎本土まで送ってくれるとのこと。


どこにでもやさしい人はいるものです。


ありがたく車に乗せていただき、島の化石が素晴らしかったことをお話ししました。

彼女曰く、リゾートができてから島の西側に行く人はあまりいない、また千畳敷では釣り人が海に落ちて亡くなる事故も発生している、のだそうです。


やはり、本能は正しかった。

千畳敷では無理せずあきらめてよかった。。

 


おつかれさまの回転寿司。