今回の休暇は、アイフェル地方に行ってきました。

 

アイフェルといえば火山帯。

火山あるところに鉱物あり。

本当はGeologische Erleben主催の4日間の火山コースに参加したかったのですが、残念ながら早々に満員御礼でありました。

来年は早め早めの予定を組んで、必ずや参加したいものです。

 

 

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アイフェル1日目。

Geologische Erleben主催の『アイフェルで化石探し』に参加しました。

 参加費は大人35ユーロ。言語はもちろんドイツ語ですが、質問すれば英語で答えてくれます。

 

10:00にプルーム(Prüm)近郊の森で集合。

ファミリー向けのイベントのはずでしたがキッズはおらず、ほぼ年配の参加者の15人ほどのグループでありました。

化石さがしは散歩の延長で楽しめるから中高年に人気のアクティビティなのであります。

 

ガイドの地質学者・アンドレアスによれば、プルーム近郊は古生代・デボン紀中期の断層が露出しているのだそうです。

デボン紀のアイフェルは赤道直下。

あたたかい海の底に堆積した石灰岩には珊瑚や海綿類が化石化して豊富に残っており、さらに腕足類、運がよければ三葉虫が見つかるのだそうです。

↑ゲロルシュタイン自然史博物館(Naturkundemuseum Gerolstein)の展示より
 

 

みんなで収穫の終わったとうもろこし畑まで移動します。

 

1箇所目

蜂がブンブン飛んでいる養蜂施設の脇をとおって、とうもろこし畑にでます。

 

掘り起こされた土に混ざった化石を探します。

歩き回るというよりも、土にはいつくばっているので長袖メリノシャツ、フリース、ウィンドブレーカーを重ね着しても寒かった。

 

こんなふうに珊瑚や海綿類の化石がゴロゴロ落ちているので、ハンマーもノミも必要なし。

珊瑚、海綿類(Stromatoporoidea)、ウミユリを採集。

Celceola sandalina/ Heliolites porosus

 

2箇所目

だんだん日が照って暖かくなってきた。

 

なんだかんだで日本の軍手が最強です。次回日本に帰ったらワークマンで10セットほど購入してこようと思います。

 

1箇所目ほどではないけど、目を凝らせば色々見つかる。

ウミユリ、三葉虫の下半身(きれいにしてみないと分からないけど)を採取。

 

 

3箇所目

どのトウモロコシ畑も基本的には同じに見えます。

 

Orthoceras sp. デボン紀の頭足類(アンモナイト・べレムナイトの先祖)↓

べレムナイトの鞘(ロストラム)かと思ったのですが、違うそうです。

 

上記の頭足類、ウミユリを採取。

あとは、火成岩に含まれる輝石(Pyroxene)を見つけました。

 

 

4箇所目はコンクリート工場の脇の土壌。

ここで三葉虫のわりかしきれいに残っている化石(胴体あり)を見つけた人がいましたが、わたしはとくに収穫なし。

 

 

5箇所目

最後のとうもろこし畑。

 

外肛動物(Bryozoa)

 

まるで海の底のように美しい化石群。

 

後日、自宅で洗ってみたら実にたくさんの化石が堆積しておりました。

 

毎度のことながら、化石採掘イベント中は手がどろどろになり、昼食がまともに食べられないことが多く、

16:00すぎに解散するころにはお腹がペコペコでありました。

 

買い物と夕食のために炭酸水で有名なゲロルシュタイン(Gerolsteiner)の街へ移動して、夕食をいただきました。

朝からパンばかり食べていたのに、肉食べたさにハンバーガー↓

疲れたときの茶色い食事は格別でありました。

 

明日は博物館とハイキング。

アイフェル地方のマール湖を歩いてきます。