天気の冴えない1週間がようやく終わり、週末がやってきました。

 
金曜日の朝はちょっと雨が降っていたけど、せっかくのなので歩いて出社。
人が少ない金曜日は会議も少ないので、残業時間消化も兼ねてのんびりと9:00までに出勤するようにしています。
時間に追われず、朝から歩ける幸せ。

 

雨のせいで靴がドロドロになりましたが、気持ちがすっきり。

ぼーっと歩くと仕事のことを考えてしまうので、オーディブルで気分転換であります。

リセット、リセット。

 

 

 

17:30に仕事を終え、いざ週末スタート。

ナイト・ミュージアムに参加するため、シュトッガルトの自然史博物館に向かいました。
 
終了後そのままシュトッガルト市街地のホテルに宿泊し、翌日の土曜日に友人夫婦とブランチをする、という計画であります。
 
 

Taschenlampenführung „Nachts bei den Saurien“ (Museum am Löwentor - Für Erwachsene)

大人のためのナイト・ミュージアムは21:00から1時間のツアー。要予約。9ユーロ。

(日によっては、家族向けの1.5時間ツアーも夕方から催されています。)

Naturkunde Museum Stuttgart am Löwentor

 

 

何回も来ているので勝手知ったるシュトッガルト自然博物館ですが、夜に来るのはもちろんはじめて。ワクワクが止まらない。

 

21:00に参加者がエントランスに集合し、ツアースタート。

私の参加した日は15人ほど参加者がいました。

 

1人ひとつずつ懐中電灯が渡され、館内の電気が落とされました。

みんなのうたの『メトロポリタン博物館(ミュージアム)』を思わせる真っ暗な博物館は雰囲気ありすぎる。

 

真っ暗ななか懐中電灯の灯りを頼りに学芸員さんと一緒に進んでいきます。

バーデン・ビュルテンブルク州の中生代のジオラマを見ながら、当時の環境の描写を聞いているとまるで時間旅行をしているような不思議な感覚。

 

 

この博物館にはすでにだいぶ通っていますが、説明を受けながら館内を歩くのは初めてでありました。

いままでドイツ語が不安でガイドツアーは避けてきたけれど、やっぱり学芸員の説明はわかりやすくおもしろい!

 

 

比較展示の意味に今まで気がつかなかった爬虫類・両生類の化石も非常に面白かった。

中生代のマスタドンザウルスは、平たく大きな頭部に第三の目がある両生類。見てくれはサラマンダーのようでもあり、短い手足で低い形状は現世のワニのようだけれど、両生類なのでカエルの先祖だったりする。

逆に、いわゆる恐竜のような二足歩行の古生物は(名前忘れた)、爬虫類から派生した獣脚類。こちらの方がワニの先祖だったというわけでありました。

マストドンザウルス

 

 

 

 

上下でジクザクに噛み合う鋭い歯と細長いリーンな体格は肉食類の特徴で、すり潰すことを目的とした平たい石のような歯は草食類。

でありながら、そこに当てはまらないのが草食のくせに鋭い歯を持つ草食恐竜たち。胃の中に蓄えた石で物理的にすりつぶし消化を促していたらしい。

ベルギー王立博物館で胃の中の石の化石を見たけれど、てっきり動きの遅い大型の草食恐竜のみがそうしているのだと思っていましたが、これも勘違い。

同じ方法で消化を促す現生生物は、牛ではなくニワトリらしい。

 

 

新生代・第四紀(現生)の説明で面白かったのは、氷河期の説明。

南極・北極のいずれか、または両方が氷に覆われた状態が『氷河期』として定義されるそうです。

つまり、私たちの生きる第四紀の現在は氷河期なのだそうです。

そう考えると、わたしは生きていないだろうけど、氷河期の終わりにはリアル・ウォーターワールドな世界が待っているのかな。

 

 

 

ツアー後半にはUVライトで発光する鉱石や化石を見せてもらいました。この博物館には鉱石や岩石は通常の展示にないので得した気分。

 

 

あっっっという間の1時間でありました。

あまりに短いし、学芸員の持ち歩いていた箱に今回話がなかったオウムガイの模型がちらりと見えたので毎回違う化石の話をしているのだと思われます。

2ヶ月に一度の頻度で催されているようなので、再訪必須であります。

 

ツアーの最後にサメの歯の化石が配られ、22:00に解散。

時間旅行の余韻に浸りながらホテルに戻ってきたのでした。

 

楽しかった!!!

 

ツアー開始前に購入したベロキラプトル(白亜紀後期の獣脚類)は、アンモナイトとオウムガイに仲間入りしました↓

 

このモデルと古生物図鑑が同じ値段なのだから、なかなか高価な買い物でありました。