Day7
7:00 起床。
お腹が空いて目が覚めた。
パドリング旅行の醍醐味は、一日中体を動かし、きれいな景色を眺め、すきなときに休み、食べ物と寝る場所のこと以外考えなくてよいことだと思う。
ややこしいことや仕事のことはさっぱり忘れて、シンプルな思考を楽しむ。
暑いくらいの快晴。
今日こそエムス川で泳ぎたいという期待を込めて、下着の代わりに水着を着込みました。
というか、下着が足りない。
アイスを求めて1kmほど先の町のスーパーまで歩いたときに購入したスタバのアイスコーヒーを飲む至福のひととき。
EUではプラスチックの食器やストローは禁止になったので、付属のストローは紙であります。
朝食は、バナナ、パン、サラミ、チーズ。
そして、食後のコーヒー。
パンは今日でおしまい。
明日からチリビーンズの朝食になります。
チーズもあと2食分。
少しずつカヤックが軽くなり、旅の終わりが近づいています。
このまま順調にいくと、残りの旅程は以下のとおりとなります。
8/14 キャンプ場(Leschde)
8/15 キャンプ場(Lingen)
8/16 野宿(LingenとMeppenの間のどこか)
8/17 カヌークラブ(Meppen)
最終日のMeppenという街には駅があり、距離的にもちょうどよいので、今回のゴールになる予定です。
今回の旅はちょっと中途半端になりますが、続きは来年のお楽しみにできたらいいな、と考えています。
エムス川は河口まで行くと巨大な運河となるうえ、潮の満ち引きで1日の半分は流れが変わる。
このため、北海までパドリングはできない。
来年はMeppenの先を行けるところまで行って、残りの休暇を使って世界遺産であるワッデン海を干潮時に歩いて島々を渡ってみたい。
夢は広がるばかりであります。
10:50 出発。
気温は23℃。
遮るもののないカヤックのうえは暑い。
一昨日2回も休業に泣かされたのに、懲りもせずまた田舎道を歩く。
今日は地元の老人会のお祝いがあり貸切らしく、アラカルトメニューは選べませんでしたが、豪華なコースメニューを頂きました。
温野菜盛り合わせ
茹でじゃがいも
コロッケ
牛肉の煮込み
トンテキ
デザートまでついてきた。
この地域ではお祝い事の際に食べるというチョコチップ入りバニラムース。
貸切パーティーのあまりものだったからか、田舎ゆえにそもそもリーズナブルなのか分かりませんが、1人15€でお腹いっぱい頂きました。
ごちそうさまでした。
良質なタンパク質を摂取できたので、午後はパドリングも快調。
16:00 Leschde(レシェデ)キャンプ場に到着。
大人2人テント14€。
シャワーには1€コインが必要(7分間)で、レストランは現在営業していません。
まだまだ暑かったので、今日は意を決して、エムス川で泳ぐことにしました。
はじめは冷たいけど、慣れると超気持ちよい。
次から次へと犬を連れた飼い主達がやってくる。
川の手前で何事か察した犬達は足を踏ん張って嫌がっている、ようにみえるのは気のせいではないと思う。
週末のせいもあり、キャンプ場には大勢の人たちが宿泊していました。
こんなにたくさんの人を見たのも1週間ぶりなので、ある意味新鮮。
シャワーを探してキャンプ場を歩きながら、The third Chimpanzee (audible)のエピソードをふと思い出しました。
パプアニューギニアで狩猟民族と生活しながら鳥の調査をしていた研究者が、数ヶ月後アメリカに戻ったとき、広告を見て現代的な価値観に逆カルチャーショックを受けたという話です。
ウィスキーを煽る男性をうっとり見つめる女性という広告なのですが、
男性の生殖機能を低下させるリスクがある飲酒と女性を惹きつける男らしさが結びつかない、という違和感。
そんな彼も、元の生活に戻ればあっという間に疑問を持たなくなった。
わたしの場合は、ほぼ無人の川を下り、鳥や木の音のなかで静かに過ごしてきたので、叫び声やステレオから流れる音楽の不自然さに戸惑ってしまったのでしょう。
それにしてもうるさい。
週末だから仕方ないけど、
明日の夜はまた静かになるといいな。
10:50 〜16:00
Salzbergen(カヌークラブ)→ Leschede(キャンプ場)