映画鑑賞備忘録 -7ページ目

映画鑑賞備忘録

香港映画が大好き人間の映画鑑賞の記録

香港映画の公開が続いていますね。

 

劉俊謙がこんなに人気になったからこそ入ってきたのかなと思う作品。いける範囲の映画館で見られる香港映画は何でも見に行くスタンスなので、公開から少し時間がたってしまいましたが、行ってきました(厳密には台湾だけど)。公開当初からなぜか張國榮が話題に上がっていて、なんだかオマージュされているらしいというふんわりとした情報。張國榮が亡くなったニュースはリアルタイムで衝撃を受けたのを今でも覚えています。

 

ヒューマンドラマ系かなと思っていたんですが、途中から様相が変わり、フィクションというか、ファンタジーというかと感じになり、一瞬おいていかれそうになったのですが、何とか流れに乗っていきました。

 

なんだか見ながら、ファン・ビンビンの『緑の夜』を思い出しました。全然違うのだけれども、バイクの二人乗りしてる感じとか、同性同士が一緒に行動しながら関係性が深まっていく感じとかなんとなく似ている感覚に陥りました。見ながら、台湾ってこんなに自然豊かな地域があるんだなと(なんだか全体的に街のイメージが強かったので)思いました。

 

ネタバレせずに感想書くの難しいのですが、ただ言えるのは、この映画で描かれた世界線は香港に少しでも想いを寄せるものみんなが見たかった世界そのもののような気がしました。SARSを越えて、コロナを越えたその先の香港に見たかった世界。決して叶わないのだけれども今でも見たかったと願う世界。そう感じた瞬間号泣でした。

 

張國榮の気配がチラチラでてきて、これで話題になったのねと思いつつ、挿入歌を聞きながら、張國榮かなと思っていたらやはりそうだったようです。張國榮の曲はもう20年以上全く聞いていなかったのに昔の記憶ってなんとなくあるもんですね。

 

この映画を見て思うのは張國榮は香港の光そのものだったんだなと。

彼を失って香港は光を失ったのか、いずれにせよ今の世界になったであろうその後を彼が見ずに済んだことが幸いだったのかそれはわからないけれども。

 

『アニタ』をまた見たくなりました。

 

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監督:鄧依涵

出演:劉俊謙、范少勳 他
2024年/台湾

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