🧵この記事はきっかけ(1)からの連続シリーズです
 
 
私はサイにもう一度今晩のオーディションの審査方法を説明して、後で一般の女性客が入場してきたら、私とサイが付き合ってる感を一ミリも醸し出してはいけない、私はサイに投票したらすぐにサイから離れるから、この会場では私とサイは面識のない赤の他人として振る舞おうと話しました。
 
 
サイはわかっているのかわかっていないのか、とにかくいつものようににこにこしていました。
 
 
女性客が会場に入ってきて、私も投票用のハートのシールを一枚もらうと、サイにシールを貼って、「会場の女子に積極的に話しかけに行ってきてね!ほんなら、うちはどっか行ってるわ。終わった頃にまた探しに来るわ。サイ、がんばって!」と、会話の内容を他人に知られないように中国語で声をかけると、すぐにサイから離れました。
 
 
会場には、女性客を楽しませるために設置されたブースがいくつかありました。プロによるメイクブース、プロによるヘアセットブース、スイーツブースなど、とにかくいろいろありました。
 
 
私は一人になって時間を大幅に持て余していたので、とりあえず髪をセットしてもらおうと思い、ヘアセットのブースに並んでみる事にしました。


列に並んでいると、横に気配を感じたので、右側をチラッと見ると、サイがしれっと私の隣でヘアセットブースに並んでいるではありませんか😂😂😂  ブースは女性客専用のものなので、列に並んでいるのは全員女性です。その中に一人男子のサイがしれっと並んでいます。
 
 
 


ちょいちょいちょいちょいー!!!
 
 


 
サイを列から連れ出し、会場の隅っこに連れて行きました。
 
 
「さ、サイ(汗)?!あの、何回か説明したよね?今日はうちとサイが付き合ってる感は出しちゃダメなんやよ(汗)?サイに彼女がいるってわかったら、会場の女子も冷めるやん?そしたらサイに投票してもらえんくなるんやよ?」
 
 
サイは黙ってにこにこしています。
 
 
「んじゃ、うちは適当にその辺のブースで時間潰してるから、サイとうちは今から別行動やよ?」
と念を押して、私はもう一度ヘアセットのブースに並び直しました。
 
 
すると、また横に気配を感じたので右側をチラッと見ると、やっぱりサイがいます(笑)
「サイ、今日のルールさ…」
と言いかけると、
「えりちゃんどんな髪型にするの?」
とにこにこしています😂
 
 
もうこれは何を言ったとて意味がないと思い、私もフツーにサイとヘアセットのブースに並んで、その後もサイとドリンクバーに行ってドリンクを注文して、ただただいつもと変わらないサイとの時間を過ごしました(笑)
 
 
ドリンクを取って会場の隅っこに行き、
「サイ、オーディションとか投票はいいの?」
と聞くと、
「私にはえりちゃんの票があるから✨」
と言って、私がサイに貼ったシールをにこにこと自慢げに見せてくれました😭
 
 
もう、この人は私の持っていない物を全て持っている人だなと思いました。もうサイには降参です。私は左手の薬指に重ね着けしていたサイの指輪を返しました。
 
 
つづく