🧵この記事はきっかけ(1)のつづきです

 

 

話は少し変わって、私は台湾で大学院に通う傍ら、在宅や現場ベースでいろいろな仕事を掛け持ちしていたため、仕事の都合もあって3年程台湾に住んでいました。3年目の最後の方に、好きな人ができました。私が語学講師をしていた時に受け持っていたクラスの生徒さんで、サイという名前の同い年の台湾男子でした。

 

 

そのクラスの生徒さんはほとんどが社会人で、大学生の子が数名いました。10代〜40代の生徒さんが20名程集まった長期担任制のクラスだったので、みんな徐々に顔馴染みになり打ち解けていき、授業はいつもワイワイ楽しい雰囲気で、授業後やクラスメイトの誕生日、クラスメイトの昇進など、何かにつけてみんなで食事やカラオケに行っていました。その語学学校は当時3校舎あったのですが、私は全校舎で授業が入っており、企業にも講師として派遣されていたので、毎日企業や3つの校舎を行き来しながら授業をこなしていましたが、サイがいたからというわけでもありませんが、私はこの担任制のクラスがいちばん好きでした。私は修士論文を書き終えたあたりから帰国の準備を始めていましたが、この担任制のクラスが終わるまでは台湾にいようと思い、それで気付いたら当初想定していたより長く台湾にいることになりました。

 

 

受け持っていた全てのクラスに区切りがついたところで正式に語学学校を辞める手続きに入り、住んでいた部屋や就労ビザや居留証、税金など、もろもろの整理や対応に追われていました。

 

 

帰国前はバタバタしていましたが、私はサイのことがまだ気になっていたので、そういえば台湾に3年住んで一度も参拝したことがなかった、婚姻簿と赤い糸を持っているという、婚姻を司る神様(仏様)である月下老人にお願いしてみることにしました。当時住んでいた部屋から徒歩で行ける距離にあった、月下老人で有名な霞海城隍廟にも一度も行ったことがありませんでした。私は帰国前に一度行ってみることにしました。

 

 

つづく

 

 

〈霞海城隍廟のある大稻埕エリアはレトロな雰囲気漂うお気に入りの場所です〉