イギリスの病院で働いていて、
一番学びが多かったのは患者さんのお食事だったりします。
私の病棟ではサンドイッチや食パン(WhiteかBrownか選べる)、フルーツ、冷凍のお弁当的なものを提供していました。
飲み物はジュース、コーヒー、紅茶。
お食事で気をつけることと言ったら、宗教、ベジタリアンかどうか、ぼんやりイメージはありましたが
特に知識不足で困ったのは以下の3つでした。
①Vegan, Vegetarian
Vegetarianが肉や魚を食べないのに対して、
Veganは卵、乳製品、はちみつも食べないのだそうです。
商品にこれはVegetarian用だよなどの記載があり、
レストランでもメニューに書いてあったり、
比較的区別が簡単につくものでした。
②Halal
イスラムの教えで許された食べ物のこと。
Halalの人が食べないのは豚、犬、酒。
動物の肉であってもイスラムの方式によってと畜されなかったものはNGとなるようです。
精肉屋さんでもHalalと書いたお店を見かけることもありましたし、
日本食レストランで働いていて肉はHalalなのか聞かれることもありました。
私の病棟ではHalal専用の冷凍お弁当を提供していました。
③Kosher
ユダヤ教徒が食べてもよいとされる洗浄な食べ物のこと。
日本語で検索してみても食品についてだけ書かれたものが多いのですが、
ようやく見つけたHP↓
Kosher専用にプラスチックのフォークスプーン、ナイフ、紙ナプキンが用意されていました。
Kosher専用冷凍のお弁当があるのですが、
プラスチックの外袋に包まれていて、決してその外袋を破ってはいけません。
病院にある食器も提供せず、専用のプラスチックカトラリーをお渡しします。
情けないことに、何も知識がなかった頃、私はお弁当を温めるのに外袋を少し開けて、お皿にお弁当を乗せて提供してしまい同僚に指摘されたことがありました。
また、ユダヤ教徒の方には特別な日があり、
その日は特別な食事を用意して欲しいと言われることもありました。
知識不足な点も多いですが、
私が働いていて気づいたことをまとめてみました。
イギリスの病院では何を信仰しているか?が住所の次くらいに記載される項目だったりします。
いろんな文化、信仰を尊重し理解すること。
医療者として働く上では患者さんの生活を知ることがとても大切です。
他の病棟ではお弁当ではなく、ビュッフェスタイルみたいになっていて、スタッフが患者さんの希望を聞いて、取り分けて配膳する様式でした。
パスタやお米、ポテト、そしてデザートまで種類が豊富で美味しそうでした。
でも白ご飯が恋しくなりそう…