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CINEMA道楽

映画を見続けて40余年。
たくさん見過ぎて
忘れてしまうので、
映画館やテレビで観た
映画の鑑賞日記を
つけることにしました。
ネタバレもありますので、
未見の人は気をつけてね

 仕事に子育てに夫との関係に、朝から晩までバタバタなワーキングマザーの日々を描いたラブコメディ。
 専業主婦の幼稚園ママと張り合い、お姑さんにイヤミを言われ、独身でキャリア志向の部下につつかれ、仕事の都合で約束をすっぽかしてしまった娘にハグを拒否され、夫とは口ゲンカ。
 ぐっすり眠る暇もなく、ミスをすることもありますが、イライラすることはなく、何でも話せる親友のシングルマザーがいたり、取引先のイケメン男性に告白されたり、ポジティブで魅力的な女性として描かれています。

 私の周りにも、子育てしながらバリバリ働いている女性がたくさんいて、仕事も家事もソツなくこなすパーフェクトな女性に見えますが、実情はこんな風にバタバタな毎日を過ごしているんだろうな、と思いながら楽しく観ました。

 「仕事が大好き。でも、夫や子供がいなければ生きていけない」という彼女。
 私はシングルなので、そんな気持ちにはなりたくてもなれないので、、ちょっとうらやましく感じました。

 それと、アメリカではメールやチャットで"キス&ハグ"を「XO」と表記するのを知りました。

 
  黒澤明監督の映画はエンターテイメント性の高い娯楽大作だけでなく、どちらかというと地味な「社会派」映画もけっこう多いのです。

 この作品はパパラッチに写真を撮られ、でっち上げのロマンス記事を書かれた正義感の強い青年画家が、出版社を相手に訴訟を起こすお話です。
1950年の作品ですが、日本でもこんな頃からパパラッチ問題があったんですね。

 颯爽とバイクを乗り回し、表裏の無いハッキリした性格の青年画家を演じている三船さんはとてもカッコいいです。
 対照的に描かれているのが、志村喬さん演じる彼の弁護士。売れない弁護士で、飛び込み営業で弁護人の座を得るのですが、訴訟を起こす前に相手方の出版社社長に買収されてしまいます。
 弁護らしい弁護をまったくしないまま裁判は回を重ねて行きます。
 買収された弁護士は、自分を信用してくれる依頼人や、純粋で真直ぐな"お星さまのような"自分の娘に負い目を感じ、自分を卑下しながら、それでも法廷では何もすることができません。
 当然、依頼人も「おかしい、何かある」と思っているのですが、問い詰めるわけでも、解任するわけでもなく、「悪人じゃない、弱いだけなんだ」と言い、信じ続けます。
 最後の最後に、弁護士はやっと自分が買収されていたことを法廷で告白します。
 青年画家はそれを、「星の生まれた瞬間に立ち会えた、勝訴したことより、そのことがずっと嬉しい」と言います。
 人の弱さや脆さ、そこに付け込む狡猾な人。一方で、人を信じる心や良心。
 50年以上前の作品ですが、現代にそのまま持って来ても通用するストーリーです。

 派手なアクションや立ち回りも無く、法廷シーンと会話が主体の、黒澤映画の中では地味な作品ですが、わかりやすく普遍的な作品になっていると思います。
 「きよしこの夜」と「蛍の光」、ふたつの歌を唄うシーンが長めに配されているのも印象的です。
 日本が大好き、ヤクザ映画やカンフー映画も大好き、というタランティーノ監督が、綺麗な金髪のお姉さんにブルース・リーのスーツを着せて、日本刀を持たせた映画。
 映像や音楽で色々な映画へのオマージュを折り込みながら、楽しく撮ったことがうかがえる映画です。

 気持ちはわかりますが、刀を木刀のように振り回す殺陣シーン、何言ってるのかよくわからない日本語の会話など、日本人目線ではコント映画にしか見えません。千葉真一もコント映画のつもりで出演したかのような芝居っぷりです。

 タランティーノが好きな「日本」は偏っています。とくに「仁義なき戦い」の深作欣二監督が好きなのだそうで、殺陣といっても時代劇の殺陣じゃなくて、ヤクザ映画の殺陣をマネしています。血しぶきや人体のパーツが飛び交っていますが、重厚感がなくてちょっと残念でした。
 一番残念だったのは"階段落ち"のシーン。青葉屋の「池田屋の階段」を彷彿とさせる階段が映った瞬間から、深作欣二ファンなら「鎌田行進曲」の"階段落ち"シーンを思い出して、「どんな"階段落ち"を見せてくれるんだろう」と期待するはずなんですが、ザコの死体が転がり落ちるだけだったので、ガッカリでした。

 この映画に限らず、タランティーノの映画って、部分部分にはこだわりを感じますが、全体に雑な印象を受けます。香港映画風の雑な感じ。わざとやっているのかもしれませんが、私はあまり好きではありません。
 リドリー・スコット監督の頭の中には、自分が構築した世界を自由自在に見て回れるGoogle Earthみたいなアプリが入っていて、上空1万2000メートルの俯瞰図から建物の中のキッチンの戸棚の中まで、完璧に世界が出来上がっているんだろうと感じます。
 その"世界"の中から、もっとも面白い"場所"と"時間"を切り取って映画にしているのではないかと。
 そんなことを感じるようになったのは「ブラックホーク・ダウン」を観たころからでしたが、そういう視点で見返してみると、「エイリアン」の宇宙船内も、「ブレード・ランナー」「ブラック・レイン」の街や建物内部も、隅々まで完璧に構築されていると感じます。
 人物ひとりひとりを完璧に作り上げてから書き始める脚本家の話は聞いたことがありますが、リドリー・スコットの場合はまず、作品の舞台となる場所の完璧な地図を書き上げてから脚本執筆を始めているのではないか、と思うほどです。

 この作品では、ディカプリオ演じるCIAエージェントが中東をあちこち駆け巡ります。舞台はテンポ良くどんどん移動して行きますが、観ている方が迷子にならずに済むのも、スコット監督の頭の中の"Google Earth"のおかげだと思います。
 ボス役のラッセル・クロウはアメリカ国内で平和な日常生活を送りながら、ムチャで残酷な指令を中東の部下に与えます。ラッセル・クロウはこの役のために監督から「20キロ太れ」と言われたそうです。見た目も中身も「アメリカの豚」になり切っていました。

 諜報機関同士の騙し合い、エージェントと情報提供者の騙し合い、ボスと部下の騙し合い、テロリストもテロも「嘘」。
 国家は「平和」や「テロ撲滅」を掲げれば何をしても良いのか?犠牲もやむを得ないのか? といった問いかけが聞こえてきます。
 でも「これが正義だ」という押し付けをしてこないのがスコット監督のいいところ。視点を変えればどちらにも「正義」はあります。
 答えは観客ひとりひとりの判断に委ねられています。
 リュック・ベッソン脚本・プロデュースのアサシンもの。
 9歳の時にマフィアのボスに両親を殺されたコロンビアの女の子がアメリカに渡って殺し屋になり、家族の復讐を果たすお話。

 悪人専門の"必殺仕事人"タイプの殺し屋のようで、殺し方もただの射殺だけではなく、バラエティに富んでいておもしろかったです。
 主演のゾーイちゃんも、セクシーで陰のあるアサシン役にハマっていたと思います。
 クライマックスの格闘シーンは編集が雑に感じました。スピード感を出すために早回しのようなコマ切れカットがたくさんあって、残念でした。

 ストーリー展開にもツッコミたくなるような所がたくさんありましたが、展開が速いので、最後まで飽きずに楽しめました。

 20人以上殺しているのに捜査線上にまったく上がることがない完璧な暗殺を続けていた彼女ですが、足がついてしまったのは、セフレさんにスマホで盗撮された寝顔写真から。(彼は本気のようでしたが、彼女にとってはセフレさんだったと思います。商売上、仕方ないですが)
 スマホの中の写真は簡単に送信や投稿ができてしまうから、ホントにこわいなー、と思いました。
 ハメ撮りする時は、スマホじゃなくてデジカメの方が安心ですね。