「議場内で被告がTwitterで指摘した発言があったと認めるに足る「証拠」はない(発言があっただろうという裏付けは取れない)。」

「音声記録は30分あった会議のうちの途中の25分間の記録で,冒頭の5分間の中で発言は

A市議とB市議のものと推測でき,その中に原告の発言があったとは確認できない」

◯確証のないものについてツイートした行為はやり過ぎだったと言える。


 「原告は被告が行なった行為は選挙妨害と言えるとするが,被告が虚偽であることを知った上でその投稿を行なったとは言えず,それを認めることはできない」


 原告側が「恫喝でっち上げ」と言い続けているが,判決では「でっち上げだというに足る理証拠はない=嘘を投稿したとは言えない」としている。つまり無いものを有った(でっち上げた)とは言えない。明らかな発言が確定できないので,双方思い込みが入る余地がある。その思い込みを投稿した市長の行為はその裁量の範囲を逸脱しているからその過失について賠償しなさい,というものだと自分は解釈した。その上で,裁判費用については双方の負担部分について変更していない,ということは圧倒的な負担(原告9:被告1)を原告に追わせることで本質を明らかにしている,と自分は解釈する。


例によって刷新(本当は「復古」)ネットワークがブログに判決文の画像を添付しているのでブログを貼っておく。


https://ameblo.jp/akitakata-shiseinet/entry-12858533546.html


気の毒なのは山根市議の方だ。上告はしないらしい。となると石丸氏個人への訴訟では請求棄却で一銭もとれないことが確定。市からの賠償は請求の1割が認められたが,それぞれの訴訟の訴訟費用(請求額500万までは20万毎に1000円)のほとんどを負担することになる。弁護士費用も自分持ち。山根市議以外は損失なし。訴訟途中で裁判所から和解を勧告されても断った。弁護士は時間がかかるほど儲かっている。


 対して市(石丸前市長)は上告の準備をしている,と言っている。

 石丸市長は常々自分の行動は全て計算準備して行なっている,思いつきでやったことは一つもない,と言っている。そして,今まで全て彼の推測通りに(「批判」されることも含めて)進んでいる。そんな彼がこの件についてだけ杜撰な(準備なしに)行動することがあるだろうか。


 上告期日までに市の選挙も都知事選挙も終わる。そこから彼が市長に就任した時に掲げた「お片付け」の最終章が始まるのだろうか。それも市民がカギを握っている。