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神野悪五郎(しんのあくごろう)
日本の妖怪。
怪談『稲生物怪録』で、山本五郎左衛門が語る中に登場する。
多くの絵巻では、五郎左衛門がこの物語の主人公・稲生平太郎に語る中に登場するのみだが、『稲生武太夫一代記』では、五郎左衛門が武太夫に「先(ま)づ、悪五郎を、眼の前に引連れて、見せ申すべし」と言い、武太夫が背後を見ると、冠装束姿の者が半身の状態で現れたとある。ただし『稲生物怪録絵巻』など多くの絵巻では、この冠装束姿の者は武太夫を守護する氏神とされており、『稲生武太夫一代記』であたかも五郎左衛門が悪五郎を武太夫の眼の前に連れて来たように描かれているのは、文章の不整合のためと指摘されている。