アラハバキ | 湯舟沢 鰐魂狗の幻夢草子

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アラハバキ

主に東北地方から関東地方で信仰されてきた神である。

記紀神話や伝統的な民話などに登場しない謎の神で諸説あるが、「荒覇吐」「荒吐」「荒脛巾」「阿良波々岐」などと表示され、現代でも全国各地の神社でひっそり祀られている。但し、客人神(門客神)となっている例が多い。これは、「元々は主神だったのが、客人(まれびと、まろうど)の神に主客転倒したもの」といわれる。

神社では、脛(はぎ)に佩く「脛巾(はばき)」の神、また「足の神」とされてきた。(多賀城市の荒脛巾神社の祭神「おきゃくさん」は、旅人らから脚絆等を奉げられてきたが、下半身全般をも癒すとされ、男根像も奉げられる。)

明治の神仏分離以降、各神社の祭神は記紀神話の神々に比定され変更されたが、荒脛巾の場合は「脛」の字も相まって、大和王朝(神武天皇)に敗れた側の「長脛彦」とされることがある。

古史古伝『東日流外三郡誌』の影響力が強く、偽書とされながらも、その後、アラハバキ「縄文の神」説、「蝦夷の神」説は定着している。遮光器土偶のイメージとしても世間には広まった。