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MASK DE 50

日常で気に入った事を何でも紹介して行きます。

今回はマンガ篇。


昨年同様、2011年に第1巻(もしくは短編集)が発売になった作品に限定します。


第1位 石黒正数『外天楼』(講談社)


外天楼


初めは1話完結のオムニバスかと思いきや、実はストーリーもので、それぞれの話にしっかりと伏線が張ってあり、それが後半に向けて絡み合って行き、衝撃的なラストを迎える。あちこちで絶賛されているだけあって、圧倒的な面白さ。


第2位 市川春子『25時のバカンス 市川春子作品集Ⅱ』(講談社)


25時のバカンス


名作『虫と歌』に続く作品集第2弾。今回も彼女にしか描けない世界観で溢れている。何でこんな事が発想出来るんだろう?と驚く事ばかり。そろそろ長編モノも見てみたい気もするけど、彼女にはこのまま我が道を突き進んで行って欲しい。


第3位 森田夕次/アダチケイジ『グラゼニ』(講談社)


グラゼニ


当初は不定期連載だったが、すぐに週刊連載化して人気爆発。「このマンガがすごい!」でもオトコ編第2位と2011年を代表する作品になった。これまでの野球マンガとは違う、現実により近い“リアルガチ”な展開が読んでいてドキドキする。男がハマる作品。


第4位 山上たつひこ/いがらしみきお『羊の木』(講談社)


羊の木


大御所同士がタッグを組んだ事で話題となっていたが、さすがに作品から発せられる緊張感がハンパない。第1巻ではまだ何も始まっていないのに、読み進めていくだけでゾクゾクしてくる。第2巻以降が楽しみなような怖いような…途中で頓挫しない事だけを祈る。


第5位 こざき亜衣『あさひなぐ』(小学館)


あさひなぐ


いかにもスピリッツらしいスポ根青春モノ。薙刀をチョイスするあたりが狙い過ぎ?と思っていたけど、なかなかどうして奥が深い。登場人物もみんな魅力的だし、実写化したら面白そう。これからどんどん人気が出るのでは。


第6位 南Q太『ひらけ駒!』(講談社)


ひらけ駒!


『ハチワンダイバー』のような派手さも、『3月のライオン』のような切なさも、『王狩』のようなゲーム性も無いけれど、主人公の宝クンの将棋に対する直向きな姿がグッと来る。その宝クンを優しく見つめるお母さんがまた魅力的。


第7位 玉川重機『草子ブックガイド』(講談社)


草子ブックガイド


主人公の少女が毎回本を読んだ後に書く感想文(これを古書店の店主は“ブックガイド”と読んでいる)が物語の中心になっているんだけど、コレが素晴らしい。この作品と共に作中で紹介された本を読むともっと面白いんだろうな。本好きの人に読んで欲しいマンガ。


第8位 久保ミツロウ『アゲイン!!』(講談社)


アゲイン!!


『モテキ』の次はこう来たかと。まさか再びマガジンに戻るとは思わなかった。いわゆる“逆行モノ”で主人公は時間が巻き戻って徐々に輝きつつあるのに、現代ではかなりイケていた少女が一緒に過去に戻ったら何をやっても上手く行かない。そのひねくれ具合が久保ミツロウらしい。


第9位 浅野いにお『うみべの女の子』(太田出版)


うみべの女の子


この作品を身も蓋も無い紹介の仕方をすれば「閉鎖的な田舎町でセックスに溺れる少年少女の物語」といったところ。そこには優しさや甘えは無く、ひたすら殺伐とした展開が続く。そこが浅野いにおの描き続ける現代性なんだろう。批判的な声も多い作者だけど、断固支持。


第10位 佐原ミズ『鉄楽レトラ』(小学館)


鉄楽レトラ


『マイガール』の佐原ミズの新作。彼女初の少年誌連載。彼女らしい優しい画風が魅力的。第1巻ではまだ何も始まっていないけど、面白くなりそうなニオイはプンプンしている。期待こめて10位に。


次点 鳥飼茜『おはようおかえり』(講談社)


おはようおかえり


主人公の上司がたまたま道端で出会った美しい女性がその主人公のお姉さんで…って世の中そんなに狭くないだろうとツッコミつつ、作品全体から滲み出て来る温かさが心地良くてついつい読み返してしまう。個人的には主人公の勤める会社のお局さんがもろタイプなんだな。


そんな訳で11作品紹介してみました。他にも鈴木マサカズ『七匹の侍』(終了の仕方が唐突だったのが残念)や安田弘之『寿司ガール』(相変わらずのシュールっぷり)も面白かった。


どの作品もまだ巻数それほど進んでいないので、興味が出た作品があればぜひ読んでみて下さい。




ペタしてね
さて、1年ぶり(!)のブログUPです。

もう誰も見ていないかもしれませんが、年頭恒例のベストテン企画だけはやりますよ。

まずは“日本映画篇”です。

昨年観た作品は全部で60本。毎度の事ながらその中から10本選ぶのは難しい。


第1位『冷たい熱帯魚』


冷たい熱帯魚


観終わった瞬間に1位はコレだと確信しました。とにかく全てにおいて圧倒的。2011年は園子温という監督の凄さを世に知らしめた年になりましたね。


第2位『エンディングノート』


エンディングノート


ドキュメンタリーで初めてベストテンに選びました。素材自体の素晴らしさはもちろんの事、やっぱり砂田麻美という新しい才能に魅せられました。早くフィクション物が観てみたい。


第3位『奇跡』


奇跡


さすが是枝監督。同じ子どもが主役なのに「誰も知らない」とは全く違う世界観。まえだまえだや内田伽羅など子どもたちがスクリーンの中で活き活きとしていて、観ていて清々しかった。


第4位『マイ・バック・ページ』


マイ・バック・ページ


山下監督は今回もきっちり期待に応えてくれました。妻夫木&松ケンという大物を起用しながら、全くブレない山下ワールドを存分に堪能。次回作はあの「苦役列車」。楽しみ。 


第5位『一枚のハガキ』


一枚のハガキ


新藤兼人監督には脱帽ですね。昨年は平山、佐々部、成島といった実力派の監督が戦争モノを発表しましたが、結果的にはこの作品が群を抜いていました。


第6位『八日目の蝉』


八日目の蝉


今作で最も注目して欲しいのが小池栄子。原作には無い彼女の存在がこの作品をより面白くしています。もちろん主演女優賞独占の永作博美の演技も素晴らしかったです。


第7位『あぜ道のダンディ』


あぜ道のダンディ


石井監督に2作目のジンクスなんて関係無かったですね。28歳でこんな作品を撮れるのはスゴい。33年ぶりに主役を張った光石研の好演も光っていました。


第8位『大鹿村騒動記』


大鹿村騒動記


残念ながら原田芳雄の遺作になってしまいましたが、それを抜きにしてもステキな大人の映画だったと思います。笑いあり涙ありの男の物語。こういう作品もっと観たいし観て欲しい。


第9位『まほろ駅前多田便利軒』


まほろ駅前多田便利軒


脚本も手掛けた大森監督の手腕が存分に発揮された作品。瑛太&松田龍平の“青い春”コンビも息ピッタリ。原作同様、続編が製作されるのを期待しています。


第10位『モテキ』


モテキ


マンガもドラマも大好きだったのでそれなりに期待していましたが、その期待を遥かに上回る面白さでした。最近低調気味だった長澤まさみを完全復活させた大根監督に拍手喝采です。


以上です。1位と2位以外はほとんど差はありません。今年もこんな素晴らしい作品たちに出会えて本当に良かった。


とは言えまだまだ面白かった作品が満載でしたので、20位まで選んじゃいましょう。


第11位『その街のこども 劇場版』


その街のこども


第12位『ステキな金縛り』


ステキな金縛り


第13位『婚前特急』


婚前特急


第14位『恋の罪』


恋の罪


第15位『ふゆの獣』


ふゆの獣


第16位『探偵はBARにいる』


探偵はBARにいる


第17位『東京公園』


東京公園


第18位『軽蔑』


軽蔑


第19位『孤独な惑星』


孤独な惑星


第20位『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』





…う~ん、まだ足りん。他に『朱花の月』『はやぶさ/HAYABUSA』『日輪の遺産』『うさぎドロップ』『津軽百年食堂』なども面白かった。サインをもらった上に一緒に写真まで撮らしてもらったアミール・ナデリ監督の『CUT』も印象深い。


2012年も初っ端から『ヒミズ』『ロボジー』と面白そうな作品が公開になっているし、引き続き日本映画を応援していきますよ。




ペタしてね

今回はマンガ篇。



とは言っても今さら『テルマエ・ロマエ』や『3月のライオン』や『宇宙兄弟』や『アイ・アム・ア・ヒーロー』なんかを挙げても面白いのは分かりきっているので、昨年第1巻が発売になった作品に限定してみました。




第1位 中村珍『羣青』(小学館)



MASK DE 39-羣青



第2位 上野顕太郎『さよならもいわずに』(エンターブレイン)



MASK DE 39-さよならもいわずに



第3位 真造圭伍『森山中教習所』(小学館)



MASK DE 39-森山中教習所



第4位 安倍夜郎『山本耳かき店』(小学館)



MASK DE 39-山本耳かき店



第5位 渡辺ペコ『にこたま』(講談社)



MASK DE 39-にこたま



第6位 元町夏央『あねおと』(双葉社)



MASK DE 39-あねおと



第7位 ゴトウユキコ『R-中学生』(講談社)



MASK DE 39-R-中学生



第8位 鈴木マサカズ『ダンダリン一〇一』(講談社)



MASK DE 39-ダンダリン一〇一



第9位 東村アキコ『主に泣いてます』(講談社)



MASK DE 39-主に泣いてます



第10位 ヤマシタトモコ『BUTTER!!!』(講談社)



MASK DE 39-BUTTER!!!



次点 村上かつら『淀川ベルトコンベア・ガール』(小学館)



MASK DE 39-淀川ベルトコンベア・ガール



まだ連載間もない作品が多いので、ちょっと小粒になっちゃったかな。



でも1~3位は昨年読んだ全ての作品の中でも上位に来る傑作。



どの作品もまだ巻数が少ないので、これから読んでも十分間に合います。



参考にしてみて下さい。





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