三回忌 | 手の中にある幸せ

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先日父の三回忌を滞りなく終える事ができました。


振り返ると

母が亡くなってから約二年の間

父は死ぬ直前までほぼ一人で頑張っていたなと思います。


下痢が続き思うようにトイレに行けなくても

自分で紙おむつをして自分で変えていました。

弟を頼るのは嫌だったんですね…


高熱の時は一人で解熱剤を飲み、痛みが酷い時はオピオイドを飲んで耐えていました。身体中血が出るまで掻きむしるほど痒みもあったようです。



ようやく緩和ケア病院へ入院したのですが

ひと月もたたないうちに旅立ってしまいました。


あれから、私は後悔ばかりです。


亡くなる直前はとても家に帰りたがっていました。


最期の日、

(その日が最後になるとは思っていませんでしたが)

仕事の休みを変更してお見舞いに行った日の事。

父は私が迎えに来てくれて家に帰れるのかと思ったようで笑顔をみせて靴を履き始めました。


家には帰れないとわかった時の残念そうな顔が今も忘れられません。


余命7ヶ月と宣告されてから闘病は7年となりましたが、弱音を吐く事もなく、我儘を言う事もなく本当に頑張ってきた父です。


でも、亡くなるまでの数ヶ月にはやっぱり

それまでの父には考えられないようなつまらないわがままや

訳のわからない愚痴を言う事があって、

薬の副作用なのだとわかっていながらも

私はずいぶん激しく怒ってしまった事がありました。



父の立場や気持ちになって考える事ができなかった自分が腹立たしく情けなくてずっと後悔ばかり。


私の仕事は資格が必要な職種なので、有資格者が限られた人数しかいない為に休みづらく、父に不自由な思いをさせてしまったなと思います。


仕事を辞めて全力で父と向き合う勇気がなかったのも本音です。


それぞれに自分の生活があるから、

出来る事は限られているものの

今思うとそれは出来ない事ではなかったなという気がしてきてしかたなくなりました。



でも、最近になってそんなふうに自分を責める事も少なくなりました。


何がきっかけだったのかはわからないのですが

気づいたら、そう言えばそうだなという感じです。


今、生きてる人の事を考えよう。

自分の事も考えよう。

毎日を丁寧に生きようと思うようになりました。


遅くなったけど、三回忌というのが私にとってはそんな節目だったようです。






雨の季節ですね。

どうかお身体にお気をつけて。