こんにちは!訪問ありがとうございます。
昔から伝わる、女性の身体性と暮らしの知恵を橋渡し、豊かな暮らし伝えるスペシャリストとして、活動中の竹田祐子です。
10月11月と、保育士さんへのおむつなし育児(おむつなし保育)の話を続けて依頼がありました。
忘れないうちに、報告を書いておこうと思います。
・水俣でおむつなし保育を実践している園で、先生達へのブラッシュアップ研修。
・人吉(球磨地方)の未満児クラス担当の研修会で、おむつなし育児とはという話。
私も保育士ではありますが、やはり今現在、保育士を実践でされてる方への話は、
緊張します。
現場で、毎日子どもに接している先生達へ、このおむつなし育児の良さを伝えたら良いのか、伝わるのは、わかりやすい話はあるのかなど、考えながら資料を作りました。
【水俣】
2日間で、4名ずつで計8名。現在の未満児担当の先生と今年入った先生達に。
この園は、おむつなし保育を完全に取り入れて、もう6年くらいになるかと思います。
0歳児から、エコニコパンツをはいて、園では過ごしてます。
現場で毎日やってる先生達は、おむつなしの基本を身体でわかってるんですね〜。
おむつなし保育と聞かれて、なんと答えます?と最初に聞いてみたら、
きちんと「小さい頃からできるだけ開放された空間で排泄することで、自然にできるようになる」と答える。完璧!
おむつなしは、トイレトレーニングではないし、おむつをつけなければ、排泄は1歳くらいで自立できるのです。
話した内容は・・
・赤ちゃんがもともと持ってる排泄能力の話
・現代の排泄状況・・・おむつはずしが遅れている話、排泄自立ステップの話。
・人としての土台つくり・・・体と心が気持ちいいことの話。
・紙おむつの警鐘・・・ちょこちょこ出の話、腰痛、歩行の問題の話
・便秘について・・・直腸性便秘の話
などを話しました。
この内容、私の思うことも多々あるので、いずれブログにも書いていこうかと。
先生達は、基本がわかってるので、興味深く聞いてくれてました。
一番、反応されたのは、子どもの腰痛と歩行について。
紙おむつって、1回のおしっこしてしまうと重いのです、それで歩行がおかしくなってるのかもしれないというのは、現場の先生達もなんとなく感じてるようでした。
先生達からもいろんな話を聞かせてくれました。
「生後6ヶ月くらいの子が、ホーローおまるに抱えて、おしっこすると自分がしたくらいに嬉しいんですよね、「でたね〜」と声かけると本人も嬉しそうに笑うから、こっちもわかってあげれてよかったと思うんです」
「こんな楽しいって導入前は思ってませんでした」
「1歳前でも、おしっこ、たくさん溜めれるんですよ!溜められないって思ってたのは、なんだったんだろうって。2人分のおしっこじゃない?って思うくらいの子もいるんです〜」
そして、疑問もするどいんですよね。
「一時預かりできている子が、2歳過ぎてるからおしっこを教えれるけど、30分おきくらいに「しっし」と言って、行くとちょっとしか出ない。ちょこちょこしか出せないみたいなんですよ。」
こういう子は、一般的にたくさんいますし、よく話を聞きますが、保育園に通園している子にはいないのです。だから、その様子が先生達からしたら驚きになるんですね。
こういう先生達が普通にかわしてる会話が、素晴らしい。
今、2歳児クラスで12名のうち、7名が普通のパンツで、あとの5名がトレーニングパンツで過ごしていると。でもほとんど完了できてる。
おむつなし保育を取り入れる前は、園庭にある和式トイレに座れない子がいたのに、
今は、全員が和式トイレが使える。排泄に対してのマイナスイメージがない分、
排泄の自立もスムーズになってるというような話をされてました。
子ども達が園庭で遊んでる様子を見ていたら、前日の雨もあり、どろんこになって遊んでいた子が、部屋に入る時にベランダでシャワーをしているのですが、そこで、目を疑ったのは、1歳児クラスの子なのに、どろんこで濡れてしまったパンツとズボンを、
何も苦労せずに脱いでたこと!
1歳児クラス、お手伝いしないと脱ぎ着すらできないのに、汚れと濡れてるのを上手に脱ぐんです。この園では毎日パンツの上げ下ろしをしてるので、1歳児クラスの子の手が器用で、2歳児クラスで使うおもちゃも使えるようです。
おむつなし保育で、もたらす効果は、おむつはずし、コミュニケーション、成長にも影響があることを実践の先生達は気付いていました。
園長先生は、当たり前のことをやってるだけなんですよねって、いつも言われます。
そう、実は、当たり前のことなんですよね〜。
【人吉】
人吉は、球磨地区の保育園での未満児クラス担当研修で、「おむつなし育児とは?」
という話を50人くらいの保育士さんの前で話しました。
1年半前に話させてもらったのですが、担当も変わってる方もいるのでということで。
スライドを作りましたが・・
おむつなし育児の基本と、赤ちゃんの排泄能力の話、紙おむつでの歩行の問題、水俣で話した話に、おむつなし育児とは何かを付け加えた内容を1時間話しました。
先生達は真面目なので、興味深く聞いてくれました。
通常、毎日子どもに接してる先生方、納得することがたくさんあるようで、うなづいて聞いてくれて、みなさん必死でメモとってました。
午後で眠い時間なのに、みなさん寝ずに聞いてくれてました。
一番、知りたいのは、保育園で導入する際のこと。
導入するのは簡単ではありませんが、まず見直してほしいのは、今やってる排泄のケアが、作業になってないかを考えてほしいと思うのです。
終わってから、質問で
「うちの園は、布おむつでやってます。布おむつも園で洗ってます。1歳になってから便器に座らせてます。布おむつでもダメなのですか」という話でした。
ダメ、ダメじゃないのですが・・
大切なのは、子どもにとって、排泄感覚を失わないことだということをお話しました。
小さくてもおまるなどに、お昼寝起きなどに、抱えてあげてみてくださいと話すと、
「でもそれも面倒なんですよね、替える方が楽だし」と言われました。
これって、作業になってません?
「濡れたのを替えるということは、布おむつを洗濯する手間が増えますが、それは面倒にならないんですか?」と聞いてみました。
その時に、ハッとされてましたけど。
「布おむつでも、その状況であれば2歳児クラスでもまだはずれてませんか?」と聞いたら、「外れてません、だから大変です」
この園と水俣の園との違いは、排泄に対する接する大人側の意識の違いです。
もちろん、布おむつにこだわりを持たれているから、できるだけ気持ちよくという子どもへ思いでやっていらっしゃるけど、排泄に目を向けることをすると変わるんですよね。
ほかに面白い質問で、前回聞いた保育士さんが、その後に子どもを産んで、自分が実践していると。そして、そのあとに月経血コントロールもしますと。
子どもの身体に対して、向き合うとお母さん達も自分の身体に向き合うようになるんですよね。
2つの研修を終えて、子どもに接してる保育士さんも、排泄の問題意識はあるんだと感じます、それをどう生かして、どう伝えていくか、課題だと思ってます。