東京都庭園美術館に初めて行ってきました。
現在美術館として使用していますが、元は朝香宮邸で吉田外相・首相公邸として使用された時期もあります。
アール・デコの様式を取り入れた内部構造から昭和初期の状況を垣間見ることができる貴重な歴史的建造物として国の重要文化財に指定されています。
内装が豪華だということはよく聞いていますので、どんなところだろうと期待して訪れました。

 


↑美術館前の看板




正面玄関。


↑両脇に狛犬が控えています。
とてもかっこいいですね。

展覧会について、パンフレットから抜粋します。
1910~1960年にかけて日本人がアジアの古典美術に憧れた時期がありました。
朝鮮半島や中国から考古遺物や古美術が日本に輸入されるとアジアで発信される新しい息吹に刺激され、研究を重ねるようになります。
東洋の古典美術を受け入れ、西洋文化と融合し、新しい工芸を生み出したり再構築したりしていきます。

展示構成は絵画→工芸(青銅器や陶磁器など)→現代作家の作品で、作品の中にどのようにアジアの憧憬が融合し、反映されていくかを表現しています。



現代作家による「アジア憧憬」は写真撮影が可能でした。

私は李朝白磁の素晴らしさを改めて知りました(全て大阪市立東洋陶磁美術館所蔵)。
《鳩香炉》も可愛かったなぁ。
一つ一つを見て感じる作品の良さを理解することも大切でしょうが、同じ作品が、異なる展覧会の中でまた別の角度から重要視され、紹介され、価値が位置付けられる。
歴史的価値が分からず知識が足りない私には、展示構成の大切さを本展で知ったように思います。
アール・デコの内装と作品が遜色なく同化するのが不思議でした。
全てが一体感に包まれ、違和感なく作品が陳列されて落ち着いて鑑賞することができました。


↑庭園にも足を運びました。


↑こちらは庭園にある茶室「光華」(重要文化財)の裏側からの撮影です。


↑美術館前の目黒通りには展覧会のバナーが。
こういう関連品を見つけるだけで嬉しいんですよね…。

 

ラウル・デュフィ展-絵画とテキスタイル・デザイン-」を見に行きました。
ラウル・デュフィはひろしま美術館で展示されていた「パリ」を見て色彩の鮮やかさに驚き、気になった画家です。
ちょうど彼の展覧会があるとの情報を得たので見に行ってみようと思い立ちました。

↑ひろしま美術館で見た「パリ」。
(ガラスに入っているので反射の関係で真正面から撮れなくて斜めになっています)

ひろしま美術館の展覧会記録はこちらからどうぞ

展示内容は彼の作品とテキスタイルデザインで構成されています。
テキスタイルが素晴らしい!!
自分の個性(海であったり音楽であったり)を自分できちんと把握しているから、個性を表現しつつ新しいものを取り入れたデザイン性の豊かさに驚きました。
そのどれもが今現在提示されていても違和感がありません。
すごく楽しい展覧会でした。
パンフレットもとても素敵なんですよ。

↑展覧会パンフレット(写真撮影用の看板と一緒です)
この青色と鮮やかさに引き込まれてチラシを取る人は多いと思います。
そのときに得たワクワク感、会場でも裏切りません。
その期待がそのまま会場に存在していました。

また会場がパナソニックだからか、床に光で表現されたテキスタイルデザインの効果が素晴らしかったです。
見て感じてデュフィの世界に引き込まれていきます。
光の美しさはパナソニックならではの演出ではないでしょうか。

会場内の写真撮影ができないのが残念です。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=5&v=8Yd57m8L8EE&feature=emb_logo

パナソニックのこちらの動画が会場の雰囲気を少し伝えてくれているように思います。


↑デュフィのデザインから生まれた衣服。
上品で気品があって美しいですね。

デュフィの絵画を見たいと思っている方はデザイン画の方が多いので物足りないかも。
デザイン画に彼の大きな可能性と楽しみと挑戦と遊び心が詰まっています。
デザインは私好みだったことも大きく影響していると思いますが、私にとっては彼の新たな一面を知ることができ、とても意義のある展覧会でした。
本当に最初は興味がなく、これまで何度もデュフィ展は開催されていると思いますが、一度も訪れたことがありませんでした。
今回もひろしま美術館で見ていなければ、興味を持たなければ行かなかったと思います。
こんな風につながっていくって素敵なことですね。
 

東京、兵庫、岐阜、福岡に巡回する「ルート・ブリュック展」を見に行きました。


↑今回の目玉の一つ「ライオンに化けたロバ」


現在、兵庫県の伊丹市立美術館で開催中。
展示室の一部が写真撮影可能です。
昆虫学者(蝶類の研究者)である父の影響を受けたという蝶の作品は写真撮影不可。
記録に残すことはできませんが、とても素晴らしかったです。

 


↑宗教的なテーマも彼女のライフワークのひとつ。

今回、大阪市立東洋陶磁美術館で開催された「フィンランド陶芸展」で初めてルート・ブリュックを知ったほど、フィンランドに対する私の知識は皆無でした。
ヘルシンキ空港に行ったことがあるにも関わず…、マリメッコにも興味がないほどに。
というわけで、伊丹で開催された「ルート・ブリュック展」はとても新鮮な気持ちで訪れました。
訪れるまでは展示会場で一番「無」反応だったかもしれません。
作品を一つ一つじっくり眺めていると、沈んだ気分が浄化していくような不思議な気持ちになりました。
展示ケースに入っていない露出展示がより一層開放的な気分にさせてくれたのかもしれません。
基本的に東洋陶磁美術館では展示ケースに入ったものを「眺める」という感覚でした。
ここでは「触れる」という感覚に近いように感じました。
彼女の息吹を感じられるというか。
細かい説明が記されたキャプションはありませんが、彼女が作品に向かっているような眼差しが見えるようでした。
製作過程を見つつ、完成品を見るような。
まさに今完成したような。自分に語りかけてくれるような。
周りにたくさん来館者がいるのに、作品と向かい合った瞬間だけは、音が消えて、ただ彼女の作品と向かい合っているような。静かなで落ち着いた雰囲気が流れているような。
ただ私だけのために存在しているような。透明感がそこに存在しているような。
静かなのに何がか動き出すような躍動感にあふれているような。
これがフィンランド陶芸の魅力なのかなと思いました。

 

↑ヴェネツィアのレアルト橋。

 

 

↑展示会場の様子

 


清楚な佇まいだけではなく、ワクワクさせるような広がりを持っているように感じました。
重厚ではなく、でも華やぎだけでもなく。
「見る」のではなく「感じる」もの。
そして感じ方に定まりはなく、好きな見方で好きなように感じ取っていい。
全ての感情を肯定してくれるもの。

大変素敵なひとときでした。
数年前にも別の場所でフィンランドのガラス陶芸展に行ったことがありますが、その時は会場がとても混雑していたのもあるでしょうが、そこまで作品に浸る心の余裕と表現方法を知りませんでした。
今回新しい気持ちでフィンランド陶芸に出会えたのは非常によかったです。

 

展覧会記録はこちらからどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=DnGPyenHVYU

 

 

大阪市立東洋陶磁美術館で開催されたフィンランド陶芸展のルート・ブリュック作品はこちらからどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=O8qFHAd6_rI