みなさんこんにちは!
アラサー薬剤師です。
「昔はすぐ効いてたのに、最近薬の効きが悪い気がする…」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
年齢を重ねると体質が変わってくるのと同じように、薬の効き方や感じ方も変化していくんです。
今日はその理由と、上手に付き合うためのヒントをお伝えします。
と、その前にこの間公開した記事も紹介したいので是非↓
加齢とともに変わる「吸収・分布・代謝・排泄」
薬の効果に関係するポイントは、次の4つの体の働きです:
- 吸収:薬が体に入るスピード
- 分布:薬が全身に行き渡る様子
- 代謝:肝臓などで薬を分解する働き
- 排泄:腎臓などから薬を体の外に出す働き
年齢を重ねると、
肝臓や腎臓の働きが少しずつ落ちたり、
体内の水分量や脂肪量が変わる
ことで、薬のまわり方が変わってきます。
効きにくい?それとも効きすぎ?
薬が「効きにくく」なったと感じることもあれば、逆に「効きすぎて副作用が出やすくなる」ことも。
たとえば:
- 睡眠薬・抗不安薬:年齢とともに効きすぎて、翌朝ふらつく方も
- 痛み止め:胃腸が弱くなり、副作用を感じやすくなることも
- 血圧の薬:代謝が落ちて、少量でも効きすぎる場合がある
大切なのは、「以前と同じ薬」でも年齢によって感じ方が変わるということを知っておくことです。
薬の効きにくさを感じたときはどうする?
薬が効かない=量を増やせばいい、とは限りません。
まずは生活習慣や食事、睡眠などのバランスを見直してみるのが大切です。
また、病気の進行や他の薬との影響も関係していることがあるので、
違和感があれば、薬剤師や医師に相談してみましょう。
まとめ
- 年齢とともに薬の効き方が変わるのは自然なこと
- 効きすぎ・効きにくいどちらも要注意
- 「効かないかも?」と思ったら自己判断せずに相談を
私の薬剤師仲間でも、「昔と同じ薬がしんどくなった」という声がちらほら。
体は年齢とともに変わっていくものなので、薬との付き合い方もアップデートしていきましょう!
※本記事は一般向けに情報提供を目的としており、個別の服用・増減・変更を推奨するものではありません。
疑問がある場合は医師・薬剤師にご相談ください。
【出典】
・日本老年医学会「高齢者の薬物療法ガイドライン2021」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「薬物動態と加齢」
・PMDA 医薬品情報ナビ