あっという間にもうGWもおわりですね。
ご案内遅くなりました。
5月の漢字席題
「辺・会・傾・打・弾・消」
先回の参加作品から抽出しました。
【句型課題】
今月の句会のテーマは「をり」「なり」「たり」で参ります。
藤田湘子『20週俳句入門』の19週目の課題になります。先の切字「けり」と似た切り方ですが、この三種は「けり」の応用型と考えてよいと思います。
この「をり」「なり」「たり」のいずれか二つを使って2句作って頂ければと思います。
どうしても難しいと思われる方は、まずは1句チャレンジしてみてください。
季題は当季雑詠 です。
「をり」「なり」「たり」から例句を幾つか挙げます。
*「をり」
野分あと口のゆるびて睡りをり 石田波郷
囀りの下に僧の子遊びをり 角川春樹
芦刈の音より先を刈りてをり 大石悦子
「をり」は口語で言えば「ゐる」ですから、今そのことがそこで行われている、その状態がそのまま続いている、といったときに用います。
*「なり」
かりがねのあまりに高く帰るなり 前田普羅
雪催松の生傷匂ふなり 上田五千石
「なり」は口語では「だ」「である」という断定の意。次の「たり」と同じですが、「たり」と比べて自然ですんなりしています。
*「たり」
大寒と敵のごとく対(むか)ひたり 富安風生
羅(うすもの)の下きびしくも縛したり 山口青邨
冬園のベンチを領し詩人たり 木下夕爾
「たり」は「なり」と同じ意ですが、この語感から察せられるように、重いひびきがあります。よって内容のやわらかいものには向いていません。
どう使い分けるかにはついては先の「野分」の句で考えましょう。
野分あと口のゆるびて睡りをり (原句)
野分あと口のゆるびて睡りけり
野分あと口のゆるびて睡るなり
野分あと口のゆるびて睡りたり
迷ったときは、こうして4通り書いて並べて推敲してみてください。
【スケジュール】
投句締切:5/15(水)25:00
お一人様 漢字席題1句、句型課題2句 計3句。
投句内容アップ予定:5/16~18
選句については、その句数に応じて持ち点を決めたいと思います。
選句締切:5/22(水)25:00 *投句後、一週間と思って下さい。
結果発表および次回要項5/23~31
すべての投句・選句は当blogメッセージ・コメント欄にお寄せください。
なお投句に関してはタイトル欄、もしくは頭書に【投句】として頂ければ間違ってのコメントアップなどを防げます。
それでは皆さまの力作お待ち申し上げます。次回の季題、その他、当句会の運営に皆さんからのご意見頂戴できると助かります。
また、不明な点があればなんなりとお問い合わせください。