それでは・・・いつものごとく参加者の皆様に敬意を込めて感想付させて頂きます。

個人的に思ったことですから・・・ご参考までに・・・ということでよろしくお願いします。

 

3.混み合うて石段長し達磨市    カリン

カリンさん、高崎にお住まいだったんですね?なるほどリアリティ感が凄く感じられました。高崎のはTVで観たくらいで・・・行ったことがないのですが、多摩の高幡不動尊のは行ったことがあります。達磨市の混雑具合、賑わいの伝わる句でした。畦道の土手まで続く冬日かな 仕事で神栖市まで行くときに圏央道を使うことがあるのですが、稲敷東で降りて、あとは利根川の堤防の側道を走ります。あの辺りの光景を思いつつ鑑賞させて頂きました。あき坊さんが素敵なコメントを付けて下さったので、どうぞそちらもご覧下さい。

 

4.左手で知足てふ文字筆始     円路

「知足」・・・現代人には忘れさられた言葉でしょうか?分相応のところで満足する・・・最近の政治屋(家とはあえて言いません)とか、成金族・・・分不相応なまで稼いで飽き足らない・・・まずは、自分が「知足」するを知ることを忘れないようにしたいと思いました。因みに私、左利きなので・・・早速ノートに筆ペンで書いてみましたよ。

 

8.足湯場を渡れば異郷山眠る    ひょうたん機

県境とか・・・その辺りの秘境の足湯なんでしょうか?「山眠る」で辺りの情景もしっかり立って・・・今回の好きな句の一つでした。プリペアドピアノうそぶく暖炉かな 「プリペアドピアノ」・・・調べてみました。なるほど・・・こんな演奏方法もあるんだと納得。興味をそそられた句でした。

 

15.祈りから始まる年の雑煮かな     green

greenさん、初参加有難うございました。「祈りから始まる年」・・・お正月と言えば、まぁそんなもんでしょうが、今年の能登半島地震は・・・本当に無事で居て欲しい・・・そんな祈りを強く感じました。始まりし老年の日々のお正月 俳句初心者・・・と仰られていたので、ひとつご提案させて下さい。中七が字余りの8音になっていたので、これは音がよくありません。あと「老年」・・・という消極的なところを少し元気づけましょう。老年の日々闊達にお正月 とか・・・ご自身を元気づけて下さい。

 

20.喜びも憂ひもありて初湯かな     日記

これは作者の実感が伝わる一句でした。「初湯」・・・気持ちを若返らせる効果・・・を暗に込めてますが、いろんな心配、苦労・・・確かに喜びも・・・現代人は悩ましいですね。

子育ても卒業と決め冬芽かな 句意のよく分る一句でしたが、「も」を入れることで他の何か・・・も含んでしまいますから、ここは「を」の方が気持ちの整理がきっぱりとしていいんじゃないかと思いました。

 

23.川底の青き陶片冬野かな       静可愛

今回の静可愛さんの句は、ちょっといつものキレ味がなかったかなぁ・・・と少しだけ心配しました。まぁ、自分もそうですが、いつもいつもお手本のような句なんて詠んでられませんから・・・お気になさらず。。。掲句、「川底の青き陶片」で軽く切れが入って唐突に季語「冬野」の景を持ってきたように感じました。課題が「かな」でしたから、3文字の季語・・・ということで・・・でしたかね?「かな」でなければ、「冬の鷺」とか・・・「冬木の芽」など水辺のもの、水辺にありそうなものを配されると、より効果的

だったように思います。買ひ物のポン酢の横に寒波かな 「買ひ物」が頭に来たので、買物をしている様子が浮かんでしまって・・・「ポン酢」の棚の横に・・・寒波?と戸惑いました。「卓に置く」くらいで・・・いかがでしょうか?

 

27.獅子柚子の老いてもきたる七日かな  粋子

「獅子柚子」・・・「鬼柚子」とも呼ばれる大きな柚子ですね。季重なりですが、インパクトの大小でいくと「獅子柚子」の方がインパクトが強いので、これはこれで成立するんだろうなぁと思いました。冬山や小僧の谷に猫の足 こちらは・・・自分には難解でした。何を言わんとしたのか・・・よろしければご説明頂ければと思います。

 

7人分・・・前半終えます。

明日、続きを書きます。

 

【追伸】

おみそさんへ

先の句稿一覧にコメント寄せて下さった高島さん、大学教授で「力石」について研究をされておられます。宜しければ、何処の「力石」か教えて下さい。