とき
日時計に刻の音なし広島忌 しのぶ
64年前の今日、8月6日 午前8時15分 広島に原爆が投下された。
その日も風の凪いだ朝から暑い日だったろう。一瞬にして灼熱地獄が街を襲った。
多くの魂が一瞬にして溶解するがごとく焼き殺された。私たちは生き残った人々の言葉を通してでしかその模様を知らないが、決して忘れてはならない刻だと思う。
…日時計は音を立てることはないが、無言で…そのときを告げる。
それは、沈黙の音なのかもしれないが、いつまでも耳を傾けていたいと思う時刻だ。そして、耳を傾ける柔和さをいつまでも持ち続けていたいと思う。
仕事先で車を降りると、蝉の鳴き声が降って来た。
しかし、それも今年はどこか小さいのでは…? 本来ならこの頃は炎熱に冒されそうになるはずが、例年より涼しい。世界の至る所で異常気象があったり、戦争があったり、テロの事件があったりする。毎日のように報道で聴かされると心も麻痺してくるのだろうか?
忘れてはならないことを忘れ、どうでもいいようなことばかり覚えている。蝉時雨を聴きながら、ふといろんな考えが脳裏を過ぎる。
蝉時雨戦争のことテロのこと 悠人
*本日の記事の前半は一昨年のリメイクです。