園内のだんご屋の先の坂を下ると、こんな景色に出会った。


悠人・しのぶの俳句日記-府中郷土の森5

穏やかな初冬の日差しを浴びて、枯れ芒の穂が揺れた。せせらぎの先の照り葉紅葉と枯木立が美しい。



悠人・しのぶの俳句日記-府中郷土の森7

武蔵の国、府中辺りは、江戸時代は天領であって、お百姓たちも「将軍さまが食べる米、野菜」との自負を持って農業に携わっていたという。刈り取りを終えた田圃は今はもうひっそりと休息のときをむかえている。


旧い歌が蘇った。

サイモン&ガーファンクル「冬の散歩道」


Time,
Time,
Time, see what's become of me
While I looked around for my possibilities.
I was so hard to please.
Look around,
Leaves are brown,
And the sky is a hazy shade of winter.


…いろんなことがあった。なんども放り出したくもなった。

だが、日本の東京の冬は、ニューヨークとは違い、こんなにも穏やかな空じゃないか。


歌を口づさみながら、そんなことを思ったのだった。


臘梅(ろうばい)がもう咲いているという情報を得、地図を片手に先へ進んだ。公園の先に多摩川の流れが見えた。この辺りが臘梅の小径である。


悠人・しのぶの俳句日記-府中郷土の森8

確かに咲いていた。まだ香りはほのかだが、それでも花に近づくとしっかりと匂っている。


臘梅を透けし日射しの行方なし  後藤比奈夫


掲句が思い出された。

今日はいろんなことが思い出される日だ。



悠人・しのぶの俳句日記-府中郷土の森9

臘梅を後にし、先ほどのせせらぎの上流へとやって来ると山茶花が咲き、紅葉もちょうど見ごろを迎えていた。

やはり日本の四季は美しい。




さて、こちら府中市郷土の森博物館への交通アクセスであるが、


■バス 府中駅、府中本町駅、分倍河原駅から市民健康センター行「郷土の森」下車


■徒歩 武蔵野線・南武線 府中本町駅より20分

      京王線・南武線 分倍河原駅より20分

      西武多摩川線 是政駅より20分


一度行かれてみては如何だろう?


府中市郷土の森博物館

〒183-0026 府中市南町6-32

Tel. 042-368-7921

http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/