湘南サーフビレッジ駐車場に到着すると、さすがにサーファーたちの車で賑わっていた。午前いっぱい波乗りを楽しんで帰る者、ちょうど同じ頃に到着してこれからサーフィンを楽しむ者…。そんな若者たちに混じって多目的ホールへと向かった。
このホールの先は湘南の砂浜だ。秋なのにこんなにも!?…と思えるほどサーファーやビーチバレーを楽しむ人たちで溢れていた。
一通り海岸線を眺望してホールに戻るとお弁当を広げた。するとそこへ翠さんが遅れてやってきた。みんな驚きと喜びとで沸き立った。江ノ電でやって来たため、少々遅れたのだが、携帯電話を持たないため公衆電話がなく連絡もとれず…だったそうだ。翠さんは一人新江の島水族館を回ったりしながら句会場にやって来た。そこに行けば皆と会いまみえることができると思いつつ。一人足りない…何か欠けた思いが掻き消えて句会へと臨んだのだった。
それでは、当日の句の紹介。
日を受けて糸美しき秋の蜘蛛 富四郎
式部の実男商ふ恋みくじ なほ
爽やかや鳶競ひ舞ふ船泊 久雄
浮雲の束の間迅し秋茜 ひさし
江の島や晴子を偲ぶ秋の海 英子
秋蝶の手を離れたる行方かな 裕子
くらげ
ただよへる水母の時間わが時間 翠
凪の海ヨット百艇遊ばせり 淑江
秋の潮鳶は時空を巻き戻す しのぶ
集合にひとり足りない秋の海 悠人
そして、もう一句メール投句のさんの句
秋高し君の髪へと背伸びする ひなこ
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