それでは当日の句を紹介させていただく。


蓮の葉に水玉一つころころと   純江


風死んで花袋旧居の茅の屋根  富四郎


ボート進む波は群青梅雨明くる  なほ


川風に身を委ね居る昼寝時    英子


えんちゅう

炎昼や目印としてポプラの樹   裕子


風一斉蓮葉の裏を白く見せ    瑞枝


水面渡る風心地よしあめんぼう  翠


せんせい      すみいし けんちいし

蝉声や堀の角石間知石      しのぶ


DNA鑑定蓮の花ひらく


とんぼ いは  みずさき あない

蜻蛉曰く「水先案内つかまつる」 悠人


蓮の花咲くゆつくりとひつそりと



しのぶの句、角石は、城郭の石垣の隅角部を算木状に組み稜線を作る長方形の石のこと。

そして、間知石とは石垣の面に組み込まれる四角錘形の石であり、城郭の石垣はほとんどこの角石と間知石とで築かれる。



蓮花1


さて、蓮の花が咲くときにポンと音を立てるというが、自分はまだ聴いたことがない。

蓮音(れのん)を聴いたという人もいれば、それはただの説話だという者もいる。どうもかなり微かな音はするらしい…。

ただ、夜明け前から始めて、ゆっくりとひっそりと誰も知らぬ間に、その花を開いていく蓮の花の開花のさまを句にしてみたいと思い掲句となった。


最後になってしまったが、日の出家の女将さんの自作野菜を土産にと頂いた。先ほど昼の暑いさ中、出かけていたのはこれを取りに行っていたのかと思うと感謝せずにはいられない。



野菜1 ←これはほんの我が家の分です。


―今度は…来年だね。

  来年は菖蒲の花のときにお出でよ!


前橋生まれの気風のいい女将に、ついついつられて「また来よう」って言ってしまうのだが、心の中では、いつも大盤振舞いの女将さんに,ちょっとばかり申し訳なく思ってしまうのであった。


いいや、折角のご厚意、感謝の心でいただきます!


―女将さん、また会報出来上がったら送りますね!




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